lopriderさんのブログ
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御先祖株
登場人物:
LOp:主人公(かなりモノグサ。)
Q美:LOPの妻(さらにモノグサ。)
「メイドイなぁ。これからFAXして、手紙も出せってさ。」
「それってあそこのとこのカブヌシ総会?。ならゼヒ出なさい!。」
「ナゼに?。・・・もちろんヤダよ。君が出ればいいじゃん。」
「だってあそこ、帰りに菓子折くれるじゃん。それ欲しいけど、ワタシ、あそこのカブヌシじゃないから。」
「(うーん。それって、夫の人件費の評価が菓子折以下なのか・・・。)イヤイヤ、これはうちの父の遺産なんだから。自分はなんにも関与してないんだよ。そもそも非上場株だし、(1株配当が5千円ぐらいという、)かなり変な株なんだよ。最初にくれるならソッコーでバックレるけど、くれるの最後だから。・・・延々とズレた話きかされるのは、かなり拷問だよ。欲しければ、どっかで菓子折ぐらい買ってきてあげるからさ。」
「ひどい言いようだねぇ。配当もらってるんだからもっとホメてあげればいいのに。」
「そうだねぇ、うちの父の親友の息子さんが現社長だから、褒めてあげたいけど・・・、人柄もいいしなぁ。」
「ケドなに?」
「ひとつだけ欠点があるんだ。」
「ダレだってひとつぐらい欠点あるでショ。」
「うん、そりゃそうなんだけど、その欠点が『無能』ということなんだ。社長としては、これはかなり致命的な属性なんだよ。」
「それはアナタの評価でショ。」
「・・・というか、自分と彼の父親の心痛のタネなんですけど・・・。本人は気付いてすらいないからねぇ。年寄り達のナイスフォローで業績はそれなりなんだけど、気の利いた子どもとでも首をすげ替えたら、業績もっとかなり良くなるだろうね。」
「アナタ腹黒いねぇ。こないだバカ殿が来た時、調子合わせてニコニコしてたのに、心の中では、そんなこと考えてたんだ。」
「(オマエモナー。すでにバカ殿呼ばわりしてるじゃん!。)・・・まあ、本人が悪いわけじゃないし。(だって悪いのは本人のアタマなんだよ!。)あのときは(しごく当然の)解任動議が出てたから、親切な対応をしたかったんだ。」
「ギリニンジョーなんてアナタでも考えるんだねぇ。」
「(いや、単に保身。関与すると、ウザいし、かえって時間を取られそうだからだけど・・・。でもホンネさらけ出すとQ美の正義感がMAXになる鴨出汁。)うんうん、そんなとこ。」
「なんか、スゴーク(時代劇とかに出てくるみたいな)悪代官顔になってるケド、ロクでもないこと考えてるんじゃ。」
「アハハ・・・。そんなことないよね。アリエナイです。( ̄Д ̄;;。・・・いずれにしろ、どこの家庭でもこんな非上場株の1つ2つはあるだろうしねぇ。」
「フツーに考えて、ソレはないんじゃない。」
「そうかなぁ。うちの爺さんが残した株なんて、生まれてから一度も配当を受け取ったことがないんだけどねぇ。ちゃんと通知とかは来てるよ。」
「ええっ?。まだ来てるの?。」
「毎年ね。しかも本人名義で。一応、先祖供養の一環としてそのままにしてるけど。」
「ナニソレ・・・怖い。でもそれって単に、アナタがズボラで名義書換をサボってただけなんじゃ?。」
「・・・。」
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