優利加さんのブログ

最新一覧へ

« 前へ1603件目 / 全3150件次へ »
ブログ

知識よりも技術が大切

株式投資・トレードが上手にできない人のパターンはいろいろありますが、特に残念なパターンがあります。人一倍本を読んで勉強し、さまざまなセミナーにも積極的に参加し、ものすごい努力を積み重ね、種々雑多な脈絡のない知識はどんどん増えているにもかかわらず、実戦ではいつも損ばかりするか、怖くてただ相場を見ているだけの人です。このパターンの人は「十分たくさんの知識を身に付ければ、それだけで株式投資は必ずうまくできるはず」という幻想を抱いているのですが、技術を磨いていないので、実戦では上手くできず、失敗を重ねるうちに怖くなってくるのです。知っていても、必ずしも行動に移せないのが相場です。

株式投資・トレードではしっかりとした体系的な知識は必要ですが、それだけでは不十分です。知識よりもより重要なのは技術です。整理された、体系的な知識を理解するのはそれほど難しいことではありません。良い本を20~30冊くらい選び(これが難しいかも)、或は師匠に付いて体系的に指導してもらえば、半年も頑張ればだれでも必要な知識は一通りは習得できます。難しいのはその先にある技術です。何百冊の水泳理論の本を読んで理解したとしても、実際に水に入ってもがきながら泳いで訓練しなければいつまでも泳げないままです。

殆どの人は学んで理解したことを実行できない、或は、実行しないことを自らの意思で選択するのです。例えば、だれでも株価が安い時に買って、高い時に売れば儲かるということは理解しています。しかし、この単純な根本原理を実際に実行している人はごく僅かです。殆どの人は大きく下げると怖くなり、買うどころか怖くなって投げ売りします。反対に、株価がどんどん高くなってくるともっと上がると期待して飛びついて高値を買います。結局、安く売って、高く買うのです。技術がないとこうなります。投げ売りで出来高が急増し(セリング・クライマックス)、反対に、株価が天井圏で急騰すると出来高も急増するのはこのためです。これでは儲かる道理がありません。

例えば、2016年6月24日のBrexitによる急落の直後は、連れ安した本来強い銘柄の絶好の買い場だったのですが、2016年6月下旬に買った人は非常に少なかったでしょう。なぜならまだ下がるんじゃないかという恐怖に戦いて金縛りになって身動きがとれなくなったであろからです。なぜ、金縛りになるかというと、知識はいつも貪欲に吸収しようとしているけれど、肝心な心の訓練を怠っているからです。日本人の英語力と同じです。文法や語彙力など英語の知識はたくさんあるけど、実際に英語を使う訓練を怠っているため欧米の大学や大学院の授業を受けて卒業できるほど英語を話せる日本人は非常に少ないのと同じです。幾百の場数を踏み、百戦錬磨のトレーダーは相場の波に合わせた建玉操作ができます。もう十分下げたと思って買ってもまだ下がるという経験は何度もしており、どう対処したら良いかも分かっているので、少しも怖くないです。事前には後どれくらい下げるかは明確には分かりませんが、はっきり自信を持っていることは、底値圏にあるという相場観であり、今は買い時であるということです。そして、この底値圏で買っておけば、数ヶ月から半年以内に買値から30~50%以上戻すのはほぼ確実であるということを過去数十年の日本株の動きを分析して理解しています。そして、年30%のリターンで十分(300万円が30年で78億以上になる)であるということも心底理解しており、「足るを知る」ことの重要性も理解しているのです。また、中規模の調整(=買い場)は年に1度くらいあり、大規模な調整は3年に一度くらいあり、特大の調整は7年に一度くらいあるということも分かっており、事前に心の準備も出来ているので、行動しやすいのです。

コメントを書く
コメントを投稿するには、ログイン(無料会員登録)が必要です。