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きょうの国内市況(3月21日)

きょうの国内市況(3月21日):株式、債券、為替市場
Bloomberg News
2017年3月21日 16:09 JST
●日本株続落、米金利の低下嫌気し金融売られる-TOPIX一時上げも


  東京株式相場は続落。米国のインフレ期待や利上げ加速観測が後退、米長期金利の低下が嫌気され、銀行や保険、証券、その他金融など金融株が売られた。原油など国際商品市況の下落を材料に、石油や鉱業、非鉄金属など資源株も軟調。為替の円高警戒感も相場全体の重しとなった。
  TOPIXの終値は前営業日比2.43ポイント(0.2%)安の1563.42、日経平均株価は65円71銭(0.3%)安の1万9455円88銭。
  三井住友アセットマネジメント株式運用グループの平川康彦ヘッドは、「原油と為替のことしに入っての推移は、昨年末に市場関係者が予想していた動きとは異なっている」と指摘。米金利の上昇に連れ1ドル=115ー120円へ向かうと予想されていた為替が現状水準で推移すれば、「企業の新年度ガイダンスの為替想定は1ドル=115円ではなく、110円になりそうで、期初の業績期待がやや縮小しかねない。当面は日本株だけが上がる独自要素に乏しい」と話した。
  東証1部33業種は証券・商品先物取引や倉庫・運輸、保険、その他金融、銀行、鉄鋼など21業種が下落。その他製品や食料品、小売、電気・ガスなど12業種は上昇。売買代金上位ではソフトバンクグループや三菱UFJフィナンシャル・グループ、第一生命ホールディングス、三井不動産、アイシン精機が安い。半面、前週末の新型ゲーム機生産の倍増報道は驚きとメリルリンチ日本証券が指摘した任天堂は続伸。ゴールドマン・サックス証券が強気判断を示したブラザー工業も高い。
  東証1部の売買高は15億9718万株、売買代金は2兆397億円。上昇銘柄数は991、下落は862となった。
 
●債券上昇、年度末控えた好需給が支え-40年入札で一定需要との見方も
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  債券相場は上昇。長期金利は約2週間ぶりの低水準を付けた。前日の米国市場で株安・債券高となった流れを引き継ぎ買いが先行したほか、年度末を控えた好需給観測が相場を支えた。
  長期国債先物市場で中心限月6月物は前週末比11銭高の150円24銭で取引を開始。午後の取引では一段高の展開となり、150円29銭まで上昇。結局は14銭高の150円27銭で引けた。
  メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「先週の海外材料を波乱なく通過したということで国内の需給要因がメインになっている」とし、「年度末前の買い需給が反映されている」と指摘。40年入札については、「単利では1%台だが、複利では0.9%台でもう少し金利が欲しいというのが本音と思われるものの、年度内に買わなくてはいけない投資家の買い需要が見込まれる。そんなに崩れるようなことはないとみている」と話した。
  現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値から0.5ベーシスポイント(bp)低い0.065%と、8日以来の低水準で推移している。
●ドル・円は小反発、重要イベント通過しドルの調整一巡-112円台後半
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  東京外国為替市場のドル・円相場は小反発。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議など重要イベントを通過したことでドルの調整が一巡し、徐々に水準を切り上げる展開となった。
  午後3時56分現在のドル・円は前日比0.1%高の1ドル=112円69銭。朝方に一時112円27銭と2月28日以来のドル安・円高水準を付けた。その後は時間外取引で米10年債利回りが上昇したことに伴い、徐々に水準を切り上げ、午後に入って112円86銭まで値を戻した。
  三井住友信託銀行マーケット金融ビジネスユニット為替セールスチームの西田朋広主任調査役は、「ドル・円は午前中に日足一目均衡表の雲を割り込んできたことで、チャート的に下値リスクが意識され下向きの動きが強まったが、下を攻めきれずショートカバーで反発している形」と説明。「米連邦公開市場委員会(FOMC)以降、調整でドルが売られて米金利も低下してきたが、まだ市場は年3回の利上げを織り込んでもいない。まして年3回見通しが低下する材料もないことで、これ以上米金利は低下しづらい。その意味で112円前半は堅い感じがする」と述べた。
  ユーロ・ドル相場は同時刻現在、0.2%高の1ユーロ=1.0765ドル。先週末以来の安値となる1.0719ドルを付けた後、1.0770ドルまで反発した。ユーロ・円相場は1ユーロ=120円66銭と今月9日以来の水準に下げた後、121円44銭まで反発した。



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