欧州マネーの動向は日本株には追い風

優利加さん
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昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +60.40 @19,942.16, NASDAQ +47.92 @5,477ドル円為替レートは116円半ばまで円高方向に振れた円高を嫌気して、本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が979に対して、下落銘柄数は863となった。騰落レシオは123.29%へ下げた。東証1部の売買代金は2兆4359億円。

TOPIX +1 @1,556
日経平均 -73円 @19,521円

TOPIXはわずかに続伸し、日経平均は小幅反落した。日経平均で前日に500円近く上昇しており、今日は利益確定の売りが出やすかった。円高方向への動きを嫌気して、輸出関連を中心とする主力株に利益確定の売りが出た。日経平均の下げ幅は100円を超す場面もあったが、下値では出遅れていた国内投資家による押し目買いが入り相場を下支えした。

115円/$を超えた円安・ドル高水準が続いているので、国内の輸出関連企業の採算改善への期待も高く、2017年前半の株価の上昇余地を見込む市場参加者は多い。しかし、年後半については世界的に景気回復がピークアウトする可能性も懸念される。米国の利上げペースが速すぎれば、特に新興国からの資金流出・通貨安が加速し、世界的に景気への下押し圧力となる。


傾向として日本株には良い変化が欧州マネーの動向である。東京証券取引所の地域別売買動向(全国市場ベース)によると、欧州投資家は昨年1~9月で4兆円を超える日本株を売り越した。この間の売越額は米国の4倍にもなるが、それが10月以降は買い越しに転じて、11月の買越額は1兆3346億円に膨らんだ。これは3年ぶりの大きさであるが、これを勘案しても昨年の1~11月を通して考えれば、2兆円強の売り越しであった。ということは、欧州勢の買い余力はまだまだあるとも解釈できる。さらに、追い風として考えられる要因がある。OPECの減産合意で原油価格が上昇し、欧州投資家を通じオイルマネーが日本株に流れ込んでいる可能性は高いということである。

33業種中20業種が下げた。下落率5は、鉱業(1位)、金属製品(2位)、鉄鋼(3位)、パルプ・紙(4位)、非鉄金属(5位)となった。

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