【投資脳のつくり方】米リーマン、資産4兆円売却検討

木下 晃伸さん
木下 晃伸さん
みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
経済アナリスト、木下 晃伸(きのした てるのぶ)です。

●大阪桐蔭、夏の甲子園優勝

17-0の大勝利という結果でした。
常葉菊川も、打撃のチームという印象が強かったのですが、、、
オリンピックに甲子園、夏はいいですね。


●それでは、雑誌「マネージャパン」ホームページに平日毎日連載している
「経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース」をご覧下さい。

本日もよろしくお願い申し上げます。

※本資料の利用については、必ずプロフィール画面の
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【経済アナリストが斬る!投資に役立つ3大ニュース】
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1.米リーマン、資産4兆円売却検討

2.地域別利益、米欧と逆転

3.真剣に“遊び”発想刺激

http://www.terunobu-kinoshita.com/20080818-toushinou.pdf

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1.米リーマン、資産4兆円売却検討

(出所)2008年8月18日付日本経済新聞朝刊7面

 ●不良債権処理の過程で起こる資産売却の意義
 ●マネーが流入することで、不動産は再び活気を見せる
 ●実際に売りに出されてから、改善するには時間がかかる

米大手証券リーマン・ブラザーズが財務体質強化のため、
保有する不動産や不動産担保ローンなど
総額400億ドル(約4兆4000億円)に上る資産の売却を
検討していることが明らかになった。

リーマンはブラックロック、ブラックストーン・グループ、
コロニー・キャピタルなど米投資ファンドと交渉中で、
購入を促すため、売却後に資産価値が目減りすれば
最初の50億ドルはリーマン側が負担することも提案しているという。

リーマンは近年、最も積極的に商業用不動産に投資してきた金融機関の一つ。
5月末時点で保有する不動産は約104億ドル、
不動産担保ローンやローン証券の総額は約294億ドルに上った。
その後、資産価値は大幅に目減りしたとみられる。

しかし、このニュースは、
これから不動産がバルクで売りに出されるという意味では
非常に意義があることだと言える。
かつて、日本でも不動産が動き出したのは、
大手金融機関が不良債権処理の過程で不動産が売りに出されてからだ。
大型の不動産が動き出す事で、リスクをとる投資家が登場し、
再び不動産にマネーが回り始め、良化されていく。
ただし、こうしたニュースが登場した後には、
もう一段の金融懸念が起こる可能性が高い。
金融不安が解決するには、もう少し時間が必要だ。


2.地域別利益、米欧と逆転

(出所)2008年8月18日付日本経済新聞朝刊1面

 ●日本企業の新興国向け売上が、4年足らずで2倍に
 ●米欧の減速感も比率の伸びとしては大きい
 ●先進国の伸びが絶対値としては大きいことを忘れない

2008年4―6月期に主要製造業が中国など新興国で利益全体の23%を稼ぎ、
米欧の合計(19%)を逆転したことが分かった。
グローバルな生産・販売体制を構築するため中国などに積極投資した結果、
新興国の利益割合は4年足らずでほぼ2倍になった。
米欧で景気減速感が強まっていることも一因。

例えば、松下電器産業は
4―6月期に営業利益全体の24.5%をアジアで稼いだ。
BRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)に
ベトナムを加えた地域を新興国の中でも最重点地域と位置付けており、
現地の生活様式などに合わせた専用家電を開発する方針だ。
また、三菱電機は新興国の利益額が米欧の約3倍になっている。

今後も新興国において各企業の利益は成長していくことだろう。
ポイントは、どれだけ収益に貢献してくれるか、という点だ。

ただし、忘れてはいけないことがある。
例えばGDPが100兆円の国で10%成長するのと、
GDPが1,400兆円の米国で1%成長するのとでは、
後者のほうが規模は大きい。
つまり、先進国でのそれなりの成長は、企業にとって非常に大きいものだ。
すでに、明らかになりつつある新興国向けの伸びに注目すると共に、
先進国での成長戦略をどう捉えているかにも着目しなければならない。


3.真剣に“遊び”発想刺激

(出所)2008年8月18日付日本経済新聞朝刊11面

 ●SNS大手ミクシィは、「毎週金曜日が自由時間」
 ●米グーグルを参考に制度をつくった
 ●すでに、新サービスも登場しているとのこと

国内最大の交流サイト(SNS)を運営するミクシィは
「毎週金曜日を自由時間」と定め開発者を遊ばせているという。

ミクシィが週のうち1日を自分の好きな研究やサービス開発に使っていい
「ワンデイフリー(ODF)」制度を導入したのは2006年6月。
日本でもSNSが定着し、同社のソフト開発現場が
加速度的に忙しくなり始めたころだ。
「日々の業務に追われるだけでなく、創造性と探求心を持って
サービス開発ができるように」(笠原健治社長)と、
米グーグルを参考に制度を作った。

しかし会社が急成長しているときに、無理に「遊べ」と言われても、
そう簡単に遊べるものではない。
仲間が猛烈に働いている時、自分ひとりが遊んでいたら職場で浮いてしまう。
そんな状態を、毎週金曜日は自由時間としたことで、
会社の制度となり、良いサービスも出来てきているようだ。

私も会社を創業し、似たような制度を自社に取り入れている。
9月からは、当社で5月から働いているスタッフの立案で
新サービスも展開する。
笠原社長も私もナナロク世代で同級生だ。
私たちの世代は、同じような発想をするものなんだな、と感じているし。
裕福な時代に生まれ、育ち、一方で社会に出る時は
金融不安という非常に苦しい時期と重なった。
だからこそ、仕事には真剣に取り組む、一方で、
好きな事に熱中したいという考えもある。
両面を追求しながら、私も会社を創り上げていきたい。


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