映画ずきのしんちゃんさんのブログ

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トランプショックの後?

11月11日の日経平均は17374.79(+30.37)トランプの当選を受けて900円を越す急落のあと、1000円を越す上げで、つかれたのか小動き。日足は基準線、転換線、雲の上、パラボリックは上向きに転換、MACDも反発している。週足では、基準線、転換線の上だがまだ雲の中。雲の上限は17910あたりである。パラボリックはプラスで、MACDはプラスになってきたところ。月足では、基準線17700に迫っているが、まだ越していない。パラボリックも上昇に転じてきており、MACDも底這いになってきている。短期は上昇局面だが、中期、長期はまだ上昇に転じたとは言いにくいものの、チャートだけからみると転換点に近づいているという印象だ。


ドル円の方は106.68(-0.15)こちらも日足は急落急騰のあと、基準線、転換線、雲の上、パラボリックは上昇、MACDも上昇。週足は基準線105.37の上にでてきているが、雲の下、雲の下限は112円にある。MACDは上昇してきているがまだマイナスだ。月足は基準線が112円にあって基準線のかなり下、MACDもまだマイナスだ。こちらの方は、短期は、ドル上昇局面だが、中期、長期はまだ円高方向からの転換とはなっていない。


暴言のトランプが予想を裏切って当選。当初マーケットはびっくりしてリスク回避になったものの、意外に常識的な勝利宣言に安心して戻し、さらに巨額インフラ投資への期待から、アメリカの金利が上昇、日米金利差の拡大を受けて円安、株高に動いたのではないかと思われる。


しかしトランプが、おとなしくなったといっても、その政策がすべてなくなってしまうとは思えない。メキシコとの国境に壁をつくることはできなくとも、移民に対する徹底的な排斥は、実施することになるだろう。国内では人種間の対立や混乱が続く可能性がある。一方、大規模減税や、大規模インフラ投資といった公約の方は、財政破たんを招く可能性があるため、財政健全化をめざす議会共和党がなかなか許してくれないだろう。他方保護主義政策の方は、オバマ政権が駆け込み的にTPPを承認してしまうといったことがない限り、トランプの下では一気に保護主義にすすむかもしれない。為替のドル安も意図的にすすめる可能性が高いだろう。軍事については、孤立主義的な方向が鮮明になり、アメリカの軍事的なコミットメントがなくなって、ロシア、中国がさらに我が物顔にふるまって紛争が各地で勃発する懸念もある。


と考えてくると、このまま円安がどんどん進む一方、トランプ流の公共投資でアメリカの経済も堅調を続けるといった手放しの楽観にはなかなか与しえないところだ。ドル円のチャートはそれを示しているが、日経平均は為替よりはかなり形が良いので注意深い観察が必要かもしれない。
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