映画ずきのしんちゃんさんのブログ
日銀、FRBへの反応
9月23日の日経平均は、16754.02(-53.60)。日銀の決定会合をうけて前日16823まで上げたが、はや息切れ。基準線16738はかろうじて維持しているものの、下向きのパラボリック16947にはまだ届かず、MACDもまだマイナスだ。週足はパラボリックは上向きで基準線16238の上だが、雲の下限16912の下、MACDはプラスだが頭をまるめている。月足はパラボリックは下向き、基準線は17740でまだ届かず、MACDもマイナス圏。日足のレベルでは上昇基調に転じるかと思ったが、迫力不足。中期も基準線をきちんと越えられず雲の下にあり、戻してきているが、まだ戻り売りの局面。月足ではパラボリックもMACDもなお下降基調のままである。
一方為替だが、こちらはもっと形が悪く日足も雲の下、基準線の下で、MACDもパラボリックも下降基調。週足も雲の下、基準線の下、MACDもパラボリックも下降。月足だけ雲の上だが、基準線の下、MACDはマイナスに突入、パラボリックも下降。株とは違って、こちらは短中長期とも円高基調を変えられていない。日銀の決定会合は、円安にはほとんど効いていない。
日銀の「新しい枠組み」は、金融緩和の強化というふれこみで発表された・だが、コミットメントの長期化は、2%目標を達成できずにいる以上、ごくあたりまえの対応であり、むしろ2年間での目標達成どころか期限をきっての目標達成そのものを取り下げた敗北宣言と受け取られても仕方がない。一方、長期金利をコントロールして、イールドカーブのフラット化を阻止するという方策は、長短金利差で稼ぐ金融機関を救済しようとするものだろうが、見ようによってはマイナス金利の副作用を取り除くための弥縫策に過ぎない。問題は実効性で、長期金利を中央銀行がコントロールするというのは、本当に実行可能なのか、専門家の中には首をかしげる向きもある。政策的な当否の判断はおくとしても、マーケットの評価は、懐疑的だといえよう。株はETF買いのためか一時好感したが結局続かず、為替にいたってはほとんど無視しているように見える。インフレ期待を高めてデフレから脱却しようとする黒田総裁の手法は、奇手をくりだして人工的に期待を作り出すやり方においつめられつつあるようにみえ、金融政策の限界、手詰まり感を醸し出しているのではなかろうか。
他方FRBの金利引き上げ見送りだが、3人が据え置きに反対、イエレン議長も利上げ再開に意欲を見せたと報じられている。だが議長が懸念する労働市場の余剰やインフレ率は、年内に解消するかどうか不分明。ドル円のマーケットは、金利差がすぐに拡大するのでいそいでドルを買うべきだ、とはまだ考えていないようだ。
とはいえ、ドル円も月足レベルでは100円を終値では数か月キープしてきており、足元を固めてきているようにみえ、週足でもMACDはマイナス圏ながら底打ちしているようにみえる。月足のRCIも-93と記録的な低水準にあって、底が入ってもおかしくはないところ。株も月足では16500あたりから下ひげを何回もだしていて、底が固まっているような印象を受ける。RCIも6月に-83をつけてから反発に転じている。そろそろ底入れから反発へと転じつつあるのでは、と思えるが、MACD、パラボリックそして一目均衡表など、トレンド系指標の転換まではきておらず、それにはまだ苦難がまっているかもしれない。