昨晩11日のNYは、小幅だが続伸。11782.35(+ 48.03)で終わった。原油価格が引き続き下落。114ドルにまで下がってきており、アメリカ景気の先行きへの懸念が和らいだということであろう。水準としては、雲の下限11788の直前まできたが、そこで抑えられた形である。だが高値を更新しており、目先上昇は維持している。朗報は日足MACDがゼロを突破しそうな様子であることで、これが続けば勢いがでてきて、雲につっこんでゆくことが期待される。だが雲につっこめば、抵抗も増す。12160の雲の上限までいく力があるかどうかは、まだわからない。週足をみると、転換線11598と基準線11982の間で、MACDはマイナスだが底打ち感があり、RCIなども底打ちしているので、下値を順次きりあげているので、一応中期でも上昇の基調とみてよさそうだ。基準線あたりまでは戻すかもしれない。
よりはっきりとしたトレンドがでてきているのは、原油と為替だ。WTIの週足は、転換線を割り、さらに基準線118を割ってきており、RCIもMACDも下降。月足の転換線116も、去年の5月以来初めて切ってきており、このあたりで多少抵抗するかもしれないが、上昇トレンドははっきりと終焉を迎えたとみるべきだろう。グルジア情勢の展開には警戒が必要だが、投機マネーの流れは変わったと考えるのが妥当と思う。
円ドルも週足でみて、基準線103、転換線107を越えてきている。週足の雲の下限が110.87にあり、月足でも基準線が109.96に走っており、これを越えられるかどうかの正念場になってきている。ここを抜ければ、週足では雲の抵抗にあうことになるが、週足のRCIは天井をつけているので、しばらくもみあいしそうだが、MACDがゼロラインを越えてきており、月足のRCIは上昇中、月足のMACDMも底打ちなので、まだ上への勢いがありそうだ。
日経平均については昨日メモしたので繰り返さないが、NY、原油、為替の動きに比して少し鈍い。週足ではまだ転換線を越えられていない。TOPIXがさらに悪いことからも分かるように、国内の景況感が足をひっぱっているようだ。政府の経済対策も、あまりに貧弱で、市場関係者の失望を招きかねない。とはいえ、底打ちから反転の趨勢自体は変わらないのではないかと期待したい。