原油先物相場の大幅下落と債券相場の急落が・・・

優利加さん
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昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -27.73 @18,404.51, NASDAQ +22.06 @5,184.20)。ドル円為替レートは102円台前半円高方向への動きだった。本日の日本株全般は下げた。東証1部では、上昇銘柄数が411に対して、下落銘柄数は1,459となった。騰落レシオは111.05%となった。東証1部の売買代金は2兆807億円。

TOPIX -22 @1,300
日経平均 -244円 @16,391円

TOPIXも日経平均も大きく反落した。海外株式相場の軟調な推移や原油先物相場の大幅下落を嫌気して、前場から幅広い銘柄に売りが出た。http://chartpark.com/wti.html
また、債券相場が急落した(長期金利は7月28日終値(マイナス0.275%)に比べ、わずか3営業日で一時は0.250%も上昇した)ことで、外部環境の不透明感が増し運用リスクを避ける動きが強まった。http://www.bb.jbts.co.jp/marketdata/marketdata01.html
同時に、日銀が9月の金融政策決定会合でこれまでの金融緩和政策の見直しに追い込まれるのではないかとの見方が急浮上してきて先行き不透明感が強まった。債券価格の下落は長期金利の上昇を意味し、金融市場が不安定となるとの懸念からも、「低リスク通貨」とされる円買いにつながっている。

さらに間の悪いことが起こった。8月1日、日銀は前週末に追加金融緩和策として打ち出した年6兆円の買い入れに増額したETFの購入を見送った。翌日2日には日銀のETF買いが入っただが、規模は7月と変わらずで倍増していないという見方が広がり、次第に失望の色が濃くなった。

日銀が29日まで開いた金融政策決定会合の結果をめぐる思惑が債券売りの引き金となった。

(1)政策金利の引き下げや国債買い入れの増額がなかった ⇒ 一段の金利低下余地が乏しくなった
(2)現行のマイナス金利付き量的・質的金融緩和の効果について、次回9月会合で「総括的に検証する」と言及 ⇒ 金融政策の枠組み変更 ⇒、過度な低金利の修正

以上のような思惑から、債券投資家は一斉に手じまい売りに回った。

33業種すべてが下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、銀行(2位)、非鉄金属(3位)、繊維(4位)、海運(5位)となった。

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