反落して「被せ線」

優利加さん
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昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -1.58 @18,471.12, NASDAQ+29.76 @5,139.81)。ドル円為替レートは104円台後半の円高方向へ振れた。本日の日本株全般は下げた。東証1部では、上昇銘柄数が628に対して、下落銘柄数が1,236となった。騰落レシオは117.44%。東証1部の売買代金は2兆3738億円。

TOPIX -15 @1,307
日経平均 -188円 @16,477円

TOPIXも日経平均も反落した。昨日の陽線に対して被せる「被せ線」を形成した。被せ線の翌日は約9割の確率で下げる。昨日回復した10日移動平均線をまた割り込むほど方向感が出ない。日銀金融政策決定会合の結果判明をあすに控え、海外投資家を中心に持ち高調整の売りが出た。さらに、7月27日のFOMCで金融政策の現状維持が決まり、ドル売り・円買いの動きが強まったことで円高が進行して株式相場の重荷になった。しかし、声明文では「経済見通しに対する短期的なリスクは弱まった」と前向きな表現が加わったので、9月利上げの可能性は十分あり得る。

現在までの株式相場は既に何らかの追加緩和を織り込んでおり、金融政策決定会合でゼロ回答もしくは期待に届かなければ失望売りがどっと出る可能性が高い。量・質・マイナス金利を総動員した3次元緩和に踏み切ったとしても、量・質・金利と手段こそ増えたものの、そのどれもに副作用がついて回り、大規模な策は取りにくくなっている。したがって、金融政策の限界論や材料出尽くし感が広がる可能性がある。安倍首相は7月27日の講演で「事業規模で28兆円を上回る総合的かつ大胆な経済対策をまとめたい」と表明した。そのため、日銀の追加緩和に限界はあるとしても、日銀がゼロ回答ではアベノミクス相場への期待は消散しかねない。

33業種中31業種が下げた。下落率トップ5は、空運(1位)、その他製品(2位)、銀行(3位)、電気・ガス(4位)、証券(5位)となった。

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