「ポケノミクス」から業績へ交代か?

優利加さん
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先週金曜日の米国株式相場は上昇した(DJIA +53.62 @18,570.85, NASDAQ +26.26 @5,100.16)。ドル円為替レートは106円台前半での推移。本日の日本株全般は上昇する銘柄が多かったが、株価指数は小幅安となった。東証1部では、上昇銘柄数が1,166に対して、下落銘柄数は697となった。騰落レシオは129.78%。東証1部の売買代金は2兆314億円。

TOPIX -2 @1,325
日経平均 -7円 @16,620円

TOPIXも日経平均も小幅安となった。主要企業の決算発表や日米の金融政策を巡る会合など重要イベントを控え、持ち高を一方向に傾けにくいようだ。また、1万6500円~1万7000円にある累積売買が多い価格帯で、戻り待ちの売りに押された。円相場が1ドル=106円台前半に下げ渋ったことも株式相場を下押しした。

前週まで歴史的な大相場となった任天堂とその関連銘柄が、今日は急落して「ポケノミクス」はピークアウトした可能性が高い。任天堂は前週末7月22日、スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」について、、「連結業績に与える影響は限定的」と発表した。ナイアンティックがあくまで開発・配信を手掛けているうえ、同社からライセンス料を受け取る関連会社ポケモンが任天堂の持ち分法適用関連会社であるためだ。失望売りが殺到して株価は一時17%あまり下げた。関連銘柄も多くが値下がり率上位にランクインした。

「ポケノミクス」と交代するように企業業績が注目を集めそうである。本日は日電産マツダなど、決算や業績観測報道をきっかけに大幅高となる銘柄がみられた。日電産は円高の影響で、前週末22日に発表した4~6月期の連結純利益が前年同期比5%減だった。マツダも同じく円高の影響で4~6月期の連結営業利益が6%減と報じられた。決算内容次第で相場全体を支えると期待される。この2銘柄ともに、それほど好調とは言えない業績内容でも大幅高となったことに注目したい。想定された以上に悪くなければ見直し買いが起りうるということである。 決算発表では想定為替レートの見直しに伴う下方修正も相次ぐはずだが、主因が為替の影響だけであれば、悪材料出尽くしで買われる可能性が高いということか。

目先、注目されるのは28~29日に開かれる日銀金融政策決定会合である。またゼロ回答なら相場は急落する可能性が高い。

33業種中19業種が上げた。上昇率トップ5は、パルプ・紙(1位)、電気・ガス(2位)、倉庫・運輸(3位)、金属製品(4位)、不動産(5位)となった。

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