アベノミクスの評価

yuhsanさん
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総合点 △○67点。
代案が出ていないので、だいぶ甘くなりましたが、まあまあの合格点です。

 

金融 △ 
黒田さんを日銀総裁にしたのが、なによりの功績。為替を円安にし、企業業績を向上させ株価をあげた。


円安で当初はコストプッシュ型のインフレが生じたが、その後は需要が盛り上がらず、インフレ期待は思うようにならなかった。


雇用は回復し、失業率は低下し求人倍率は昭和バブルを超えたが、雇用年代のミスマッチの改善はまだまだで、賃金の上昇が伴わない。


為替の重要性の認識は進んだが、100円を超える円安を維持できる金融政策には後がない。ヘリコプターマネーしかなくなった。為替の急激な変動を防ぐ対策と併せて、為替に振り回されないよう需給への対策が必要になる。

   
株価対策として、株式購入をもっと増やし、株価の負の変動を抑え需給の厚みを増し、個人の金融資産を証券市場にもっと呼び込む必要がある。これにより、リスク資産の割合を欧米並みに持ってゆかなくてはならない。年金資産の運用に、ヘッジファンドを使わなくなったのは評価できる。


財政 △ 
オリンピック招致、新幹線、災害復興などの大型公共投資で、景気浮揚を図ったのはよかったが、建設資金の高騰と財政資金不足となって後半息切れを起こし、長続きできなかった。民間のお金を当てにするより方法がなく、思ったほどの景気回復にならなかった。


景気の浮揚による税収増大はあったが、消費税上げ先送りの繰り返しで、国民の政治に対する不信感を招いた。赤字国債に頼らずに経済対策が可能かどうか疑問。資金配分でも、老人や農家への分配を減らし、子育て教育などの人材育成にもっと充てる必要がある。


格差は競争の影の部分で、これの根本的な改革は、共産主義しかない(別な格差が生じる)。


政策 ○ 
経済政策は、基本は小さな政府でパイを大きくする政策。競争の結果として格差が生じるのはやむを得ないとしても、野党がいう配分政策では、パイが大きくならず格差の解消には別の痛みが伴う。評論家は、アベノミクスの失敗として、構造改革不足をいうが、何を指しているのか不明。できないことをあげてもダメ。


農業改革をもたらすTPP交渉を成功させたのは大きな功績。農業改革は道半ばだが手をつけたのはよかった。

  
安保見直しは国論を二分したが、北朝鮮や中国の差し迫った脅威を減らすことに成功。シーレーンの確保、中国包囲網の構築、インフラの輸出体制の強化で、中国や韓国との国際競争力の向上にも大いに貢献している。


エネルギー政策では、温暖対策から原発の利用しかないことは分かっているのだが、科学的に代案のないことを議論すべきだ。大震災の教訓から、熊本地震での安倍内閣の動きは評価できる。今後は、安全対策にもっと力を入れ、起きる前の対策にも取り組んでほしい。


政治と宗教の話はしないほうがよいというのが、仕事の上での常識です。ただ「波乗り投資法」では、「投資環境は政治が作る」としていますので、あえて常識に挑戦しました。一つの考え方として聞いていただければ結構です。コメントは不要です。



 
 



 


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