円安でも株価は上がり難い

優利加さん
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昨日の米国株式相場は高安まちまちとなった(DJIA -3.36 @17,527, NASDAQ +23.39 @4,739)。ドル円為替レートは110円台前半の円安方向へ動いた。これを好感して日本株全般は高く始まったが、そのうち失速して上げ幅を縮小する銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が1,012に対して、下落銘柄数は809となった。騰落レシオは110.58%となった。東証1部の売買代金は1兆9227億円。

TOPIX -2 @1,337
日経平均 +2円 @16,647円

昨日発表されたFOMC議事録要旨で、条件を満たせば6月の会合で利上げを実施するという意見多かったことが判明した。これを受けて円相場が110円/US$台まで下落した。多くの市場参加者が輸出株が上がると見込んでいたが、意外にも銀行株が上げた。しかし、買い戻しが一巡すると、上値を追う投資家は少なく銀行株は急に上値が重くなった。相場全体が盛り上がらないのは円安の持続性に疑問が残るからである。

米国が利上げをすれば、世界的な流動性を引き締め、新興国からの資金流出や原油など資源価格の下落につながる。そうなると、相対的に低リスクとされる円は買われやすく、円安・ドル高にはブレーキがかかる。実際、5月18日以降の米原油先物相場は再び下落している。世界的なリスク回避姿勢が強まれば、再浮上したFRBの早期利上げが難しくなる。このように一本調子の円安・ドル高傾向に戻るとは考えにくいのが現状である。

33業種中22業種が下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、石油・石炭(2位)、鉄鋼(3位)、電気・ガス(4位)、非鉄金属(5位)となった。

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