米国株大幅続伸と円安を好感して日本株も大幅高

優利加さん
優利加さん

昨日の米国株式相場は大幅続伸した(DJIA +187.03 @17,908.28, NASDAQ +75.33
@4,947.42)。ドル円為替レートは109円台半ばまで円安方向へ動いた。これらを好感して、本日の日本株全般は続伸した。東証1部では、上昇銘柄数が1,797に対して、下落銘柄数は125となった。騰落レシオは115.01%へ上昇した。東証1部の売買代金は2兆6689億円。

TOPIX
1,371
日経平均 +530円
@16,911円

米国株高と円安を好感して、TOPIXも日経平均も大幅続伸し、この3日間で日経平均は1,159円上昇した。主力の輸出関連株は軒並み高となった。資源、鉄鋼、建機など幅広い銘柄に見直し買いが入り、東証1部の9割超の銘柄が上昇した。後場になると一段高となり、短期筋による株価指数先物への断続的な買いが主導したとの指摘が多い。日本株の上昇要因は、原油安・中国経済不安・円高の3大リスクが一服したことであるが、最近では中国経済(3月の輸出額は9カ月ぶりに前年同月を上回った)より米国経済の景況感が利上げ観測を左右し、それがドル円相場を動かし、さらに日本の株式市場を動かしている。明日は流石に上昇が一服するのではないか?

為相場ではこのところ円高のペースが急だったことでドルの自律反発的な動きが出ているに過ぎないという見方が多い。したがって、これ以上の円安水準になると、ドルを売り遅れた輸出企業の円買い・ドル売りや、外国為替証拠金(FX)取引勢の利益確定目的のドル売りなどが出てきやすいだろう。

この3日間は大きく反発してきたが楽観は禁物である。まず、4月14~15日の日程でワシントンで開く20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議での結果を見極めたいとのムードが強い。産油国が4月17日にカタールで開く会合で、もし、増産凍結で合意しなければリスクオフムードが再燃しかねない。4月27~28日の日銀金融政策決定会合もゼロ回答なら、失望売りが出るだろう。マイナス金利の拡大ではなく、ETFの買い増しを打ち出してくるか?さらに4月下旬からは3月決算企業の決算発表が本格化する。

潮流の変化として、マイナス金利をポジティブに捉える動きが出てきた。インフラ整備に使う資金の民間企業への融資について「日銀のマイナス金利政策で発行コストが大幅に低下した国債を増発し、日本政策投資銀行など政府系の機関を通じて最大で3兆円をほぼゼロの金利で貸し出す仕組みを検討する」と報じられた。新幹線が事業の柱であるJR上場3社は利払い負担が減るので素直に買われた。

33業種すべてが上昇した。上昇率トップ5は、保険(1位)、鉄鋼(2位)、ガラス・土石(3位)、パルプ・紙(4位)、陸運(5位)となった。


優利加さんのブログ一覧