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2月29日の海外株式・債券・為替・商品市場
2月29日の海外株式・債券・為替・商品市場
2016/03/01 06:31 JST
◎NY外為:ユーロ、対円で3年ぶり安値-域内CPIが低下し
29日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが下落。対円でほぼ3年ぶりの安値を付けた。ユーロ圏の2月の消費者物価指数(CPI)が低下し、欧州中央銀行(ECB)が3月10日の定例政策委員会で緩和策を拡大するとの観測が強まった。
ユーロは対ドルでは1カ月ぶり安値に下げた。ユーロ圏CPI速報値は前年同月比0.2%低下。1月のインフレ率はプラス0.3%だった。
ドイツ銀行の外為調査グローバル共同責任者、アラン・ラスキン氏(ニューヨーク在勤)はユーロが第1四半期末までに1ユーロ=1.05ドルに下げ、年末までに等価に下落するとの見通しを示した。さらに「当社はECBがハト派的な姿勢を示すと確信している」と指摘。ECBが緩和拡大に動き、米金融当局は金融引き締めを進めるという「金融政策の違いに注目した取引は終わっていない」と述べた。
ニューヨーク時間午後2時52分現在、ユーロは対円で前営業日比1.5%安の1ユーロ=122円79銭。一時は2013年4月以来の安値水準に達した。対スイス・フランでは0.3%安、ドルに対しては0.5%安の1ユーロ=1.0882ドル。一時は1月29日以来の水準に下げた。
◎米国株:下落、原油に追随せず-S&P500種は月間で3カ月連続安
29日の米国株は下落。原油が反発したものの、株式はつれ高とならなかった。S&P500種 株価指数は月間ベースの上げを失った。前週までは週間ベースで2週連続で上昇していた。
ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価指数は前営業日比0.8%安の1932.03。月間ベースでは0.4%安、3カ月連続の下げとなった。この日は午後に入って50日移動平均を下回ると下げ足を強めた。ダウ工業株30種平均は123.47ドル(0.7%)下げて16516.50ドル。
フィラデルフィア・トラストのリチャード・シーシェル最高投資責任者(CIO)は「先週は極めて好調だったため、投資家は一服している可能性がある。恐らく利益を確定しているのだろう」と述べ、「この日は強材料がなかった。株価は通常ならば原油相場の動きに連動している。この日は原油が上昇したものの、株価との連動は断ち切られた」と続けた。
◎米国債:上昇、月間では2カ月連続プラスに-経済統計が予想下回り
29日の米国債相場は上昇。月初来でも上昇しており、約1年ぶりの2カ月連続プラスに向かっている。中古住宅販売成約指数とシカゴ製造業景況指数はいずれも予想を下回った。
1月の中古住宅販売成約指数が2年ぶりの大幅低下となったほか、シカゴ製造業景況指数が予想外の50割れとなったことを受け、指標債利回りは低下した。月末特有のファンドによる残存期間の長い債券購入も米国債相場を支えた。
TDセキュリティーズの金利ストラテジスト、ジェナディ・ゴールドバーグ氏(ニューヨーク在勤)は「データ週間の滑り出しは芳しくない」と指摘。「月末なので長期債にはすでに圧力がかかっていた。データが発表されて短・中期債もそれに引きずられた」と述べた。
3月15-16日の米連邦公開市場委員会(FOMC)
を控え、金融政策の先行きを占う上で経済統計に注目が集まっている。ブルームバーグ世界債券指数によれば、年初からの米国債のリターンは2.3%。世界的な市場変動で逃避の買いが入った。2カ月連続のプラスは2015年1月までの期間以来で初めてとなる。
ブルームバーグ・ボンド・トレーダーのデータによれば、10年債利回り はニューヨーク時間午後1時12分現在で2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて1.75%。同年債(表面利率1.625%、2026年2月償還)の価格は1/8高い98 7/8。
◎NY金:反発、月間ベースでは4年ぶり大幅高-逃避需要の買いで
29日のニューヨーク金先物相場は反発。月間ベースでは4年ぶりの大幅上昇となった。安全資産の需要が強まったことで、金連動型ファンドを通じた金の買いが活発になった。
フューチャーパス・トレーディングのトレーダー、フランク・レシュ氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「金や金関連資産に資金が流れているとのニュースは確実に支援材料だ」と指摘。「金買いを促しているのは不透明感や不安だ」と述べた。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物4月限は前営業日比1.1%高の1オンス=1234.40ドル。月間では約11%高と、2012年1月以来の大幅上昇となった。
この日は銀先物も上昇。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のプラチナとパラジウムも値上がりした。
◎NY原油:反発、7週ぶり高値-サウジが産油国との協調示唆
29日のニューヨーク原油先物市場ではウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物が大幅反発し、7週ぶり高値。サウジアラビアは原油相場の変動抑制で他の産油国と協力する意向を示した。中国人民銀行(中央銀行)は市中銀行に課す預金準備率を引き下げると発表した。
エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「きょうはサウジが相場支援のコメントを出す番だったようだ」と指摘。「原油市場では、疑わしきは産油国の利益になっている。中国人民銀による預金準備率引き下げも原油市場を支えている」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物4月限は前営業日比97セント(2.96%)高い1バレル=33.75ドルで終了。終値ベースで1月6日以来の高値。2月全体では0.4%の値上がり。昨年10月以来で初の月間プラスとなった。
◎欧州株:3日続伸、終盤に上げ膨らむ-中国緩和で資源銘柄に買い
29日の欧州株式相場は終盤に買いが膨らみ、指標のストックス欧州600指数は3営業日続伸となった。今年に入って最長の上げ局面だ。
資源銘柄が高くなった。中国人民銀行(中央銀行)が市中銀行に課す預金準備率の引き下げを決めたことがきっかけで、英アングロ・アメリカンやアルセロール・ミタルが大きく買われた。
ストックス600指数は前週末比0.7%高の333.92で終了。1.2%安となる場面もあったが、プラス圏で終わったことで、月間ベースの下落率は2.4%に縮小した。この日発表された2月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)速報値が前年同月比0.2%低下したことも材料視された。
CMCマーケッツ(ロンドン)の市場アナリスト、ジャスパー・ローラー氏は、人民銀の預金準備率引き下げが「株価を押し上げるきっかけになるかもしれない」と発言。「インフレ率は予想より弱かった」とし、これで欧州中央銀行(ECB)の「3月の会合で緩和策が拡大される見込みは強まるはずだ」と述べた。ただ、「具体的に何ができるのか、確信が持てない」と付け加えた。
ドラギ総裁は追加刺激策を検討すると示唆しており、市場の関心は来週のECB会合へと移りつつある。最近の相場上昇にもかかわらず、ストックス600指数は月間ベースでは2012年以降で最長の3カ月連続安となった。指数構成銘柄の株価収益率(PER、予想収益ベース)は約14.5倍と、今月上旬の13.2倍から上昇したが、昨年4月に付けたピーク時の約17倍を依然として下回っている。
銀行株は月間ベースで3カ月続落。
年初来では業種別指数の中で最もきつい値下がりとなっている。この日は英HSBCホールディングス、スイスのクレディ・スイス・グループ、イタリアのモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナの下げが目立った。企業の合併・買収(M&A)の動きから先週上げていたロンドン証券取引所グループ(LSE)とスペインのボルサス・イ・メルカードス・エスパニョーレス(BME)、ドイツ取引所もこの日は売られた。
◎欧州債:ドイツ国債が上昇-期間8年までの利回りが過去最低に
29日の欧州債市場ではユーロ参加国の国債が総じて上昇。指標とされるドイツ国債は短期債から8年物まで、利回りが軒並み過去最低を記録した。ユーロ圏の2月の消費者物価指数が過去1年で最も下落したことが背景にある。
物価下落を受け、欧州中央銀行(ECB)が成長とインフレ率押し上げのため3月に金融緩和を拡大するとの見方が強まった。今年これまでの商品と株価の値下がりが安全資産需要を高め、ドイツ国債を支えている。10年物利回りはこの日、昨年4月以来の低水準まで下げた。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表したユーロ圏の2月の消費者物価指数(CPI)速報値は前年同月比0.2%低下。ブルームバーグがまとめた調査中央値ではゼロが見込まれていた。1月のインフレ率はプラス0.3%。
ダンスケ銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、アラン・フォンメーレン氏は「ドイツ国債が順調な理由の1つは原油値下がりだ。これでインフレ期待が著しく低下し、ECBに一段の緩和を迫っている」と発言。「ドイツ国債を次に動かす要因は、ECBの次回会合と緩和政策でどれだけ積極的になるかだ」と付け加えた。
ロンドン時間午後4時9分現在、ドイツ10年債利回りは前週末比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.11%。一時は0.10%と、昨年4月22日以来の低さとなった。
年初来では52bp下げ、2カ月の低下幅としては2012年5月以来の大きさ。同国債(表面利率0.5%、2026年2月償還)価格はこの日、0.43上げ103.92。9年物利回りも昨年4月以来で初めてゼロを割り込んだ。
ブルームバーグ抜粋
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