日本株上昇、電機など輸出や素材、海運中心上げ-

日本株上昇、電機など輸出や素材、海運中心上げ-株価指数伸び悩みも
2016/02/26 11:09 JST



26日午前の東京株式相場は上昇している。

米国経済指標の改善や原油高、為替の円高一服から景気・企業業績に対する過度の懸念が和らぎ、電機や精密機器など輸出関連、鉄鋼やパルプ・紙など素材、海運といった景気敏感業種中心に高い。ただ、株価指数は直近高値を上抜けた後は急速に伸び悩み傾向にある。


午前11時3分時点のTOPIXは前日比4.11ポイント(0.3%)高の1311.65、日経平均株価は102円39銭(0.6%)高の1万6242円39銭。

東証1部の値上がり銘柄数は1076、値下がりは729。


岡三オンライン証券の伊藤嘉洋チーフストラテジストは「これまで不安心理で相当売り込まされたが、原油や為替、欧米株など外部環境が改善したことで投資家心理が落ち着いてきた」とし、「ひと足早く、株式市場は春っぽい雰囲気になってきた」と言う。


日経平均は先週から今週にかけ1万6300円台で3度跳ね返されたが、午前は一時332円高の1万6472円まで上昇し、同水準を上抜けた。

「チャート上からは25日線もきょうから上向きとなり、相場反転のシグナルが出たことによる買い戻しも入っている。1万4865円で底入れを確認した可能性がある」と、伊藤氏はみる。

ただ、午前後半は伸び悩み傾向も強まっており、「心理的節目である1万6500円などの接近でここからは戻り待ちの売り圧力も強まる」とも話していた。


米商務省が25日発表した1月の耐久財受注は航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注が前月比3.9%増と持ち直し、2014年6月以来の大幅な伸びとなった。前月は3.7%減(速報値4.3%減)に上方修正された。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査は1%増だった。


25日のニューヨーク原油先物市場は2.9%高の1バレル=33.07ドルと続伸。終値ベースで1月29日以来、4週間ぶりの高値となった。前日のエネルギー情報局(EIA)統計で米国のガソリン在庫が15週ぶりに減少したことを好感する買いが継続した。


午前の為替市場でドル・円相場は1ドル=112円80銭近辺と、東京株市場の終値時点112円47銭からドル高・円安方向で推移している。24日には111円4銭まで円高が進む場面があったが、その後は円高の勢いが鈍化している。

また需給面では、東京証券取引所が25日発表した2月3週(15-19日)の日本株市場で、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)をはじめとした国内年金マネーの動きを反映する信託銀行が過去最高の買越額を記録。年金マネーが需給面で下支えするとの期待も出ている。


東証業種別33指数では鉄鋼、海運、電機、パルプ・紙、小売、電気・ガス、繊維、精密機器などが高い。卸売、石油・石炭製品、ゴム、陸運などは安い。東証1部売買代金上位ではファナック、ファーストリテイリング、NEC、村田製作所、楽天が上げ、みずほフィナンシャルグループ、シャープは下落している。







ブルームバーグ抜粋
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