https://www.youtube.com/watch?v=Tp2QnefLTCw
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2015年の時点で、ディープラーニングシステムを開発できる研究者は非常に少なく、一説によると50人程度、それも多くは大学院生であるとされている[45]。また、ニューラルネットワークの多層化により、時間とコストがかかるという問題点があった[46]が、近年のコンピュータの高性能化、特にGTX TITAN X等の高性能GPUの登場により、ほぼ克服されつつある[47][48]。GPUを利用することで性能あたりの価格や消費電力を100分の1に抑えることができるとされ[49]、これにより、GPUの市場の拡大が期待されている[33]。
また、多層の線形結合で表現できるとわかっているデータ(画像や音声)に対しては効果的であるものの、自然言語処理など、多層の線形結合で表現できるかが判明していないデータに対しては特段の成果は報告されていない。[50]。
新井紀子(国立情報学研究所教授)によれば[51]、日本は機械学習に必要なビッグデータがアメリカ・中国・ヨーロッパに比べて極めて集まりづらく、従来以上の量のデータが必要となる深層学習の盛り上がりは日本をさらに不利にした。日本では深層学習によってシンギュラリティ(技術的特異点=人工知能が自らより高性能な人工知能を作り出せるようになる段階)になると考える研究者も少なくないという。深層学習で雑音処理の精度を飛躍的に向上させたという中国科学技術大学国家語音実験室を2015年に訪ねた新井は、
「深層学習は、音声や画像などに関する分類問題には一定程度役に立つがそれ以上ではない」と言われて、自分も同意見であると述べている。