昨日の米国株式相場は小幅反落した(DJIA -40.40 @16,413.40, NASDAQ -46.53
@4,487.54)。ドル円為替レートは一時は112円台に突っ込むまで円安方向に振れた。これは2月17日夕方のセントルイス連銀のブラード総裁(もともと利上げに積極的なタカ派)が、「物価見通しが下振れしており、追加利上げに踏み切ることは賢明でない」と発言したことで、早期利上げ観測が後退したと受け止められたためである。その結果、米国市場で長期金利の指標である10年物米国債の利回りは前日比0.082%低い1.743%へ下がった。また、原油相場が反落した(WTI=30.30ドル/バレル)。これらを嫌気して本日の日本株は大きく反落した。東証1部では、上昇銘柄数が380に対して、下落銘柄数は1,471となった。騰落レシオは76.22%。東証1部の売買代金は2兆2775億円。
米国株安、原油相場反落、円高のトリプルパンチにより、TOPIXも日経平均も反落し、形としては長い下ひげを引いた単陰線で終えた。最近は、為替レートや原油相場に一喜一憂するかのように日替わりで大きく上げたり、下げたりしているが、今日は悪材料にもかかわらす、粘り強かった。理由として考えられるのが、2月26日~27日に開催されるG20で何らかの政策協調が合意されるのではないかという(売り方の)警戒感である。これが追撃売りを止めている。さらに、潮流に僅かな変化がある。2月第2週では外国人は現物で売り越しだが、先物で買い越しとなった。着実に「裁定買い残」が減少しており、相場の重しが軽くなっている。
https://www.asset-alive.com/nikkei/demand_supply.php
http://www.jpx.co.jp/markets/statistics-derivatives/sector/nlsgeu000001g9v0-att/Tousi_DV_W_201602_2_0208_0212.pdf
http://www.opticast.co.jp/cgi-bin/gai.cgi
企業業績見通しが次々と下方修正されると見ているので戦略的には売り目線である。しかし、下げ過ぎからの戻り局面があると見ているので、戦術的には買い目線である。
TOPIX
-19 @1,292
日経平均 -230円
@15,967円
33業種中29業種が下げた。下落率トップ5は、鉱業(1位)、石油・石炭(2位)、銀行(3位)、ガラス・土石(4位)、非鉄金属(5位)となった。