小幅続伸したが、実質的には反落した

優利加さん
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昨日の米国株式相場はプレジデントデイの祝日のため休場だった。ECBのドラギ総裁が3月の追加金融緩和を示唆したため、欧州株は上げた。中東産油国とロシアの閣僚が2月16日にカタールで会合を開くので、原油原産への何らかの合意に至るのではないかと期待され、WTIが一時31.23ドル/バレルまで回復した。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が965に対して、下落銘柄数は873となった。騰落レシオは70.27%へ上昇した。東証1部の売買代金は2兆8848億円。

本日からマイナス金利が実施されたが既に織り込み済みだったことと、メガバンク3行のPBRは0.5前後まで下げていたので、買い戻しによる自律反発が起こった。

本日、2月16日以降、金融機関が日銀に預ける当座預金は3つの残高に分かれる。
(1) 「基礎残高」: これまで積んできた残高=引き続き0.1%の金利が付く
(2) 「マクロ加算残高」: 日銀に預けることが法律で決まっている法定準備や日銀による貸出支援に伴い積んだもの=この金利はゼロ%
(3) 「政策金利残高」: 2つの残高を差し引いた残り=金利はマイナス0.1%。マイナス金利を適用する残高は現時点で10兆円程度。

欧州株高と産油国の減産合意を期待して原油価格が30ドル台を回復したことを好感して、TOPIXも日経平均も小幅続伸した。陽線ではあるが長目の上ひげを引いているので、まだまだおっかなびっくりだ。終値では1月21日安値という上値抵抗線で押さえ込まれた形となった。明日以降、この上値抵抗線を一気に上抜ければ反発に弾みが付きそうだ。但し、今日の小幅高は5000億円の自社株買いを発表したソフトバンクのストップ高によるところが大きい。ソフトバンクだけで日経平均を82円押し上げた計算になるので、これがなければ下げていたことになる。昨日は1000円以上も反発したので多少の調整は自然であるが、産油国の原油減産合意は難しいだろう。したがって、このまま上値を一気に取りに行くシナリオは描き難い。

TOPIX
+5 @1,297
日経平均 +32円
@16,054円

33業種中19業種が上げた。上昇率トップ5は、保険(1位)、不動産(2位)、鉄鋼(3位)、証券(4位)、鉱業(5位)となった。


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