信用買い玉が追証発生で総崩れとなったか?

優利加さん
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原油相場は211日には129ヶ月ぶりの安値(WTI26.05ドル/バレル)となり、また、景気減速懸念も浮上してきて、昨日の米国株式相場は大幅続落した(DJIA -254.56 @15,660.18, NASDAQ -16.76
@4,266.76
)。イエレンFRB議長の議会証言が米国の利上げペースは穏やかになるとの観測が支配的となり、景気減速懸念が浮上してきた一方、ドル円の金利差が拡大しないため円高・ドル安が進行した。輸出関連企業を中心に業績見通しに対する懸念が高まった。世界同時株安を止めるには月末のG20で政策協調ができるかどうかが一つの鍵だろう。しかし、米国はドル高を抑えたい、日本は円高を抑えたい、欧州は銀行不安を鎮めたいなど主な関心のベクトルの方向が異なるので、同じ方向での合意は難しいと見られている。東証1部では、上昇銘柄数が53に対して、下落銘柄数は1,877となった。騰落レシオは57.72%へ低下し、再び60%を割り込んだ。東証1部の売買代金は4兆1833億円と膨らんだ。

 

 

欧州の金融不安が懸念される中、原油相場が129ヶ月ぶりの安値を更新し、米国株が大幅続落した。さらに急激な円高が進んだ。これらを嫌気してTOPIXも日経平均も大幅続落した。SQなのでその分割り引いて考えなければならないが、12月11日(金)のメジャーSQと比べても際立って出来高が急増していることが分かる。信用買い玉が追証発生で総崩れとなったと見て良いだろう。リスク資産の株を売り、そのお金で「安全資産」とされる円買い・国債買い、金買いへ走った、と要約できるかな。

TOPIX
-69 @1,196
日経平均 -761円 @14,953円


 

 

久しぶりに日経平均のフェアバリューを確認してみよう。予想EPS1,142210日時点)だが、この10日で円高が急速に進んだのでこの水準が続くとすれば、来期は円高だけでも5~10%の減益要因となると推定される。とすれば、予想EPS1,085~1,028円となる。株主資本コストr8%、期待成長率g1%とすれば、PER=1/(r-g)=1/(0.08-0.01)=14.3となる。したがって、日経平均株価P=1,085x14.3=15,515円、または、日経平均株価P=1,028x14.3=14,700円と計算される。まさに今日の日経平均の水準である。そうは言っても、下げが急だったので一旦は自律反発が起こると見ている。したがて、戦術は目先買いだが、戦略は売りである。一部ポジショントレード銘柄のつなぎ売り玉を手仕舞い、さらに現物を買い増しした。さらに、今日は久しぶりにデイトレで遊んでみた。某総合商社株を寄り付きで空売り、大引け成り行きで買い戻した。まったく不安なく楽勝。


 

 

「投資のプロ」であるはずの投資信託が43000億円の損失を出したと報道された。万年買いの片玉フルインベストメントしか芸がなければ相場急落局面ではそうなるのが当たり前だろう。


 

 

明日から、第47期売買ルール構築勉強会が始まるので、今夜は準備で忙しい。

33業種すべてが下げた。下落率トップ5は、海運(1位)、その他金融(2位)、証券(3位)、ガラス・土石(4位)、輸送用機器(5位)となった。


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