昨日の米国株式相場は大幅反落した(DJIA -253.25 @17,495.84, NASDAQ -68.58
@5,022.55)。ドル円為替レートは121円台後半の円高方向へ動いた。本日の日本株全般は上下に大きく振れたが、結局下げて終える銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が279に対して、下落銘柄数は1,578となった。騰落レシオは86.46%。東証1部の売買代金は3兆5971億円へと増加した。
悪材料は米国株が大幅反落しただけではなかった。日銀の金融政策決定会合後に、「現在の年間約3兆円の買い入れに加え、新たに年間約3000億円の枠を設け、『設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業』の株式を対象とするETFを買い入れる」と発表された。この「補完措置」が最初はポジティブサプライズと受け取られて株価は急反発した。しかし、暫くすると、「新たな枠によるETF買い入れは、日本銀行が買い入れた銀行保有株式の売却開始に伴う市場への影響を打ち消す観点から、16年4月より開始する」という文言の真意にマーケットは気がついた。要は日銀がこれまで金融機関から買い入れていた株を市場で売却する悪影響を単に中和するだけの措置だと解釈され、相場は売りが殺到し急落した。TOPIXも日経平均も非常に長い上ひげを引いて陰線で終えた。とても後味の悪いローソク足となった。昨日の時点で、今日はある程度調整すると見ていたが、想定以上に下げた。来週前半もこの悪い流れを引きずると見ておきたい。
TOPIX
-28 @1,537
日経平均 -367円
@18,987円
33業種すべてが下落した。下落率トップ5は、石油・石炭(1位)、保険(2位)、パルプ・紙(3位)、証券(4位)、機械(5位)となった。