12月8日 宇佐美秀作(うさみしゅうさく)・・という人物をご存知だろうか?謎に包まれた人物である。その顔を見た者はないという。・・・顔・・というか、実体というか・・・何とも言えないが・・どうにも捉え所のない人物である事だけは確かなようだ。その、宇佐美秀作に俺は昨日会った。・・・・・ように・・・思う。その顔を誰も知らないのに、なぜ会ったように思ったのか?それは判らない。判らないが、とにかく会った。会ったはずだ。そう思う。俺は手を差し出し、そして言った。「お会い出来て光栄です」握手を交わす2人。俺と・・・そいつ。「あの・・宇佐美さんですよね?宇佐美定満さん?」ここで何故、戦国武将の名前が出て来たのか判らない。しかしその時の俺は、そう思ったのだ。そいつは応える。「宇佐美秀作だ」俺「アノ宇佐美さんですよね?」こだわる俺。そいつ「いや・・・アノ宇佐美とは違う宇佐美だ」俺「・・・・・???」そいつは、全く表情を変えずに言う。「宇佐美にも2系統あって、私はもう一方の宇佐美なんだ」何かワケが判らなくなって来た。俺はその時初めて気がついた。『こ い つ・・な ぜ 表情が 変 わ ら な い ん だ』確かにそいつの表情は、会った時から全く変わらなかった。まるで人形のようだ。・・・てか・・・こいつは人形だ。誰だ?こいつは誰なんだ?俺はもう一度聞いた。「あなたは誰なんですか?」全く表情を変えず・・そして全く口を動かさず、そいつは言った。「だから言っただろう。宇佐美秀作だ」宇佐美秀作・・って誰?誰か知ってますか?