jojuさんのブログ
★★★省庁分割、再編、新設は官僚支配を強める
過去の政治改革では強すぎる官僚の力を削ぐため、省庁の分割が行われた。
大蔵省の金融庁、財務省への分離はその典型である。
この改革により大蔵官僚の絶対権力は削がれるはずであった。
しかし、実際にはそうなっていない。
今後も国税庁の財務省からの切り離し=歳入庁の創設があるかも知れないし、そういう議論は出始めているが、これも財務官僚の力を弱めることにはならないだろう。
省庁を分離しても再編しても官僚支配が変わらないのは何故か?
それは、省庁のトップが東大法学部卒の灯台閥で独占されているからである。
少数の灯台閥が省庁トップを独占する状況は変わらないので、省庁を分離・再編しても彼らの権力は衰えず、むしろ、彼らのポストを増やすだけに終わる。
また、新しい省庁を増やすほど、彼らの支配は社会の隅々にまで及び、少数の不公正な!灯台閥の支配力が強まることになる。
日本の官僚支配の本質は灯台閥支配である。
それは、高校までの知識を丸暗記しただけの受験エリートが少数の灯台閥(東大法学部卒)を形成し、大学までの学歴だけで、エスカレータ式に省庁幹部になっていく体制である。
エスカレータ式で不公正なのは、、、
キャリア官僚試験の上位合格者が東大法学部卒にほぼ独占されてること
採用も東大法学部卒に偏ってること
(試験に受かるのと採用されるのは別物で、試験合格は採用資格を得るだけに過ぎない。
実際の採用は各省庁での面談で決められる)
人事昇格で東大法学部卒だけがスピード出世になること
、、、、等々から明白である。
要するに役所は採用も人事も不公正。
人事を公正にすべくルールを作ったところで、灯台閥が多数派な状況では公正な人事は不可能。
では、灯台閥を壊滅させれば、こうした状況は変わるか?
否である。
なぜなら、役所には市場原理が働かない。
役所には市場原理が働かないため、人事評価など内規を変えても、灯台閥を撲滅しても、不公正な閥支配は変わらず、灯台閥に変わる新たな閥が出来るだけに終わるだろう(人事評価など内規変更は灯台閥など閥支配を強化するために行われ、公務員の首切り自由化をすれば反灯台閥の役人だけが首切りされるだろう。 幹部に市場原理が働かない以上、必ずそういう悪用・乱用が起きる)
役所では適所適材から外れた不公正な派閥人事が常態化するので、組織としては無能化し、その仕事は形式化し(形式だけ整え中身のない仕事だらけに)、特権的ゆえ利権化し(間接的な税金詐取の横行、拡大)、階級化し、そうして社会の隅々までそれを拡大させ(関連企業、天下り先も役所化。これは銀行・マスコミ業界で顕著。政治家も族議員化で役所の一部化)、国を凋落させていくことになる。
反国民益の省益追求で国を凋落させる政策を連発するようになる。
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閥支配の状況は、銀行・新聞・TVなど役所支配・役所保護で役所化してる企業のみならず、普通の民間企業でも無くはない。
中々潰れにくい大企業では本社の官僚化や派閥人事横行は良く見られる現象である。
しかし、そうした企業は市場原理の中で傾き、弱体化し、社会への影響力を無くしていく。
市場原理が働かない役所は、不合理・不公正な閥支配横行でも傾かないので、時が経つにつれ、閥支配が強まり、無能化・形式化・利権化が進む。
市場原理が働かず安定的ゆえ、時が経つにつれ、社会への影響力を強め、社会全体を役所色に染めていくことになる。
これは、つまり、少数の特権官僚を頂点とした(おバカな)階級社会化である。市役所レベルで見られ、外交官でも見られた世襲化も静かに進行していくことになるだろう。
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上記のように、無能な官僚が支配する国家になってしまう原因は、役所に市場原理が働かないから。
役所を監督する国民代表(政治家)には選挙の市場原理が働きコロコロ入れ替わるのに、役所には市場原理が働かず、幹部が灯台閥など少数の不公正な人たちで固定化されてることにこそ、この問題の本質がある。
だから、官僚支配による国家凋落を止めるには、役所にも市場原理を働かせることが必要。
役所に市場原理を働かせるには、役所幹部を民間登用主体の政治任用にし、試験採用の役人はその下働きに留めることである。 そうして、政権が変わるたびに幹部が変るようにすることである。
これは役所にも選挙の市場原理(=民意)を働かせるのと同じ。
こうした方法は米国では行われてるが、日欧では行われていない。
だから、日欧は官僚支配になり右肩下がりになっている。
欧州は右肩下がりを回避するため、EUにまとまったが、それは巨大なEU官僚機構を生んだだけである。 米・欧の格差は今後も開いていくだろう。
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官僚支配国家の中でも日・仏は官僚支配と学歴崇拝(不合理!)が強固に結びついた点で良く似ている。
大学までの学歴(特定の、ほとんどは役立たない知識の丸暗記)だけで一生涯続く特権を得られ、社会を支配出来るクレージーな社会。
こうした社会は不公正、特権、階級容認の不合理な社会風潮から生まれる。 要は国民の心の問題。
最近の灯台閥はフランス崇拝、フランス好き(反英米)になってきているが、それは似た者同士ゆえの当然の流れだろう。
日本の官僚・学者・マスコミのフランス礼賛、フランスの日本かぶれ、日仏接近、日仏での反英米気運は、出来損ない同士の烏合であり、やっかみに過ぎない。
彼ら官僚にとっては、中国でも官僚支配という点で米国より好ましい。
官僚にとっては、米国こそ官僚支配の特権を転覆させる合理主義、自由経済、民主主義を振りまく悪の権化。
これは中長期的に見て自爆的だが、特権化・無能化したオタク官僚を誰も止められないのが1975以降の日本の情けない政治状況である
(オタク官僚: 受験エリートが市場原理にさらされないまま出世するので視野狭窄。ミクロに
戦術的だがマクロな戦略性皆無=オタクで、国家運営には向かない人たち)
左翼政党に対抗して左翼のマネのバラマキ政治を始めた角栄(自民党の左傾化!)、政治をバラマキに単純化し本業の政策立案を官僚丸投げにした角栄、政治家の無能化を進めた角栄の罪は重い。
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