NY連銀のダドリー総裁が9月利上げの可能性が低下したと述べたとの報道で、昨日の米国株式相場は7営業日ぶりに大幅反発した(DJIA +619.07
@16,285.51, NASDAQ +191.05
@4,697.54)。ドル円為替レートは119円台後半の動きで昨日よりもやや円安か。昨日の上海総合指数は中国人民銀行による追加金融緩和でも殆ど効果がなかったが、今日は大引けが近づくと急上昇して5.34%高で終わった。時差があり日本の方が1時間半早いので上海総合指数の最後まで見届けていないが、本日の日本株全般も続伸した。東証1部では、上昇銘柄数が1,369に対して、下落銘柄数は448となった。騰落レシオは77.56%。東証1部の売買代金は3兆782億円。
9月利上げ観測の後退による米国株の大幅反発を受けて、TOPIXも日経平均もギャップアップして始まったが、上ヒゲを引いた後失速して陰線で終えた。多くの銘柄も上げるには上げたが陰線で終わっている。まだ自信を持って買い上がれないというのが本音だろう。ここまで下げてくると、本質的な価値を大幅に割り込んでいる「バリュー株」は大型優良銘柄の中にもたくさん出てきた。目移りするほどたくさんになった。トレーディング銘柄と割り切れば簡単に決められるが、長く付き合おうと思うと実力で収益力が安定している銘柄限定となる。円安効果や原油安効果で一時的に高収益となっている企業は非常に多いが、それらの企業の収益力は本物ではない。たまたま外部環境に追い風が吹いてきて運が良かっただけであり、実力によるものではない。したがって、常に為替レートや原油相場に振り回される。このような銘柄はポジショントレード銘柄であり、下げ局面になてもバイ&ホールドするのは賢明ではない。
TOPIX
+21 @1,500
日経平均 +198円
@18,574円
33業種中29業種が上げた。上昇率トップ5は、食料品(1位)、保険(2位)、建設(3位)、精密機器(4位)、情報通信(5位)となった。精密機器を除く4業種が内需系に分類される業種であるところに注目したい。輸出銘柄には逆風が強く、当面は期待できないので内需へというシフトのようだ。今回の急落でも調整幅が相対的に小さい銘柄には内需関連銘柄が多いことでも裏付けられる。