業績見通しは織り込み済み⇒海外発の材料に動かされる

優利加さん
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昨日の米国株式相場は反落した(DJIA -33.84 @17,511.34, NASDAQ -32.35
@5,059.35)。本日の日本株全般は下げて始まり、上海総合指数が下落し始めると、さらに下げ幅を拡大させた。東証1部では、上昇銘柄数が169に対して、下落銘柄数は1,652となった。騰落レシオは100%を割り込み、98.94%へ低下した。東証1部の売買代金は2兆4254億円。

米国株安と上海総合指数が下げ足を早めたことを嫌気して、TOPIXも日経平均も大幅下落した。10日だけでなく、25日移動平均線も割り込んだ。日本企業の四半期決算発表は出揃ったため、当面は海外発の材料に動かされることになるか?

バリュエーションを確認してみよう。まず、株主の要求収益率を推定する。日経平均ベースの益回りが6.17%なので、期待成長率g=2%を加えると8.17%になるが、2014年8月発表の伊藤レポートが最低目標ROEを8%としているので、ざっくり8%としておこう。

http://nikkei225jp.com/data/per.html


定率成長モデルで評価すると(株主の要求収益率を8%、成長率を2%と仮定している)
P=EPS/(r-g)=1,251/(0.08-0.02)=20,850円

残余利益モデルで評価すると(ROEを10.5%、株主の要求収益率を8%、成長率を2%と仮定している)
P=BPS+BPS(ROE-r)/(r-g)=14,447.74+14,447.74x(0.105-0.08)/(0.08-0.02)=20,467円

どちらのモデルで評価しても、足元の業績見通しは相場に織り込み済みであることが分かる。

TOPIX
-24 @1,648
日経平均 -332円
@20,223円

33業種中30業種が下げた。下落率トップ5は、保険(1位)、空運(2位)、化学(3位)、食料品(4位)、電気機器(5位)となった。比較的頑張ったのが原油価格下落で恩恵を受ける、パルプ・紙、電気・ガス、海運などだった。


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