好業績は織り込み済み ⇒ 新たな材料待ち

優利加さん
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昨日の米国株式相場は続伸した(DJIA +67.78 @17,545.18, NASDAQ +43.46
@5,091.70)。ドル円為替レートは124円台前半での動きで、昨日とほぼ同じ。本日の日本株全般は高安まちまちとなった。東証1部では、上昇銘柄数が950に対して、下落銘柄数は821となった。騰落レシオは113.41%へ低下した。東証1部の売買代金は2兆309億円。

材料不足の中、TOPIXは僅かに下げ、日経平均は小幅安となった。四半期業績の発表もほぼ出尽くし、好業績は織り込み済みとなった。さらに上げるには新しい好材料が必要だが、どちらかと言えば悪い材料が目立つ。中国景気の減速、天津の大爆発事故、バンコクのテロ事件など。原油価格は大きく下げきたので多くの業界には大きなメリットとなるはずだが、相場全体を浮揚させるような力にはなっていない。しかし、下げれば日銀が買い支えてくれるはずだという安心感で株式相場は動いているようだ。しかし、これは危うい考えだと思う。株価は遠い将来までの期待収益を織り込みながら進んでいくので、現在織り込んでいる2%程度の期待成長率がしぼんでくれば株価は明確な下げに転じる。日本経済はますますグローバル化しているので、中国や欧州、米国などの景気変動の影響は以前よも大きくなっている。日本市場だけを見ていたら大局的な判断を誤りかねない。

TOPIX
-1 @1,672
日経平均 -66円
@20,554円

33業種中18業種が下げた。下落率トップ5は、石油・石炭(1位)、鉱業(2位)、サービス業(3位)、精密機器(4位)、情報機器(5位)となった。原油相場(WTI)が42ドルを割り込むほどに下落してきたので、石油・石炭や工業が下落率上位にランクインするのは分かり易い。しかし、原油安の恩恵を受けるはずの空運も下落率6位となっている。他方、空運と同じように原油安の恩恵を強く受ける海運は上昇率トップとなった。今日の海運と空運の明暗を分けたのは何だったのだろうか?


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