上昇トレンドライン割り込み+2点天井 ⇒ 反落を警戒すべし

優利加さん
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EUが突きつけた金融支援の条件としての緊縮財政策の賛否を問う国民投票で、ギリシャは圧倒的差で拒絶した。世界の金融市場参加者の大多数は賛成となることを予想していたので、そのショックは大きかった。時差の関係で日本市場が世界で最初にこのショックを受けた。本日の日本株全般は急落した。東証1部では、上昇銘柄数が118に対して、下落銘柄数は1,725となった。騰落レシオは88.14%へ大きく低下した。東証1部の売買代金は2兆5314億円。

ギリシャの国民投票でEUが要求する緊縮財政策拒否の結果を受け、TOPIXも日経平均も急落した。どちらも10日&25日移動平均線をまた割り込み、時の利は売り転換した。これで、昨年10月17日を起点とする上昇トレンドラインを割り込み、さらに2点天井も形成したことになる。チャート的には下げを強く警戒すべき局面である。ギリシャの国民投票は事前予想では賛成すると見られていただけに、その分だけ反動は大きくなった。相場にも人生にも「上り坂」、「下り坂」、「まさか」の3つがあるが、ファットテールの「まさか」は割と頻繁におこる。金融相場は正規分布ではなく、べき分布で動いているからだ。ギリシャ債務問題に加え、中国共産党が人為的に力づくで上げていた中国株の崩壊も同時に進行しており、ネガティブ二重奏を奏でている。しかし、合理的に考えれば、リーマンショックとは構造が大きく異なり、ギリシャ債務問題の波及は限定的である。さて、急落してバーゲンセールとなったら拾おうと狙っている銘柄が15銘柄ほどある。今のところ業績見通しが良好な日本株がこれからどう動くか?

TOPIX
-32 @1,620
日経平均 -428円
@20,112円

33業種すべてが下落した。下落率トップ5は、保険(1位)、その他金融(2位)、銀行(3位)、ガラス・土石(4位)、倉庫・運輸(5位)となった。


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