アメリカでは来週月曜日はメモリアルデー(戦没将兵追悼記念日)の祝日のため明日から3連休で、月曜日はNY市場が休場、そして本格的なレジャーシーズン・ドライブシーズン入りとなります。
日本では昨日、水芭蕉の花が咲き始めた尾瀬で山開きが行われ、これから本格的な夏山シーズンを迎えます。
ところで、イエローストーンのようなアメリカの国立公園は国有地ですが、日本の場合は私有地となっているケースが少なくありません。
日本やイギリスにおいては、国が直接土地の所有権を取得していない場合があり、土地の利用を規制することで景観を保護しています。
日本の国立公園の全面積の約4割は私有地で、鳥羽市や志摩市の市街地や伊勢神宮の宮域林を含む伊勢志摩国立公園では約96%が私有地となっています。
また、標高3000m級の山々が連なる南アルプス国立公園も、その南部の大部分は特種東海製紙(旧・東海パルプ)の所有地であり、近辺の山小屋や山岳トイレ、ルート標識、登山道なども特種東海製紙の子会社である特種東海フォレストが運営管理しています。
尾瀬国立公園においても例外ではなく、その群馬県側は全て(同公園全体の約4割、特別保護地区の約7割)が東京電力の所有地となっています。
先の震災後、東京電力が尾瀬を手放すとの噂が流れましたが、結果はそうはならず、付近の木道の整備や浄化槽式トイレの建設、湿原の復元、山小屋の経営などは今も東京電力やその子会社の東京パワーテクノロジーが担っています。
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【1】今日の相場 **
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◎日経平均
20264.41(+ 61.54)△0.30%
◎TOPIX
1647.85(+ 1.05)△0.06%
◎売買高概算 20億7480万株
◎売買代金概算 2兆4182億円
◎時価総額 591兆3007億円
◎値上り銘柄数 1011
◎(年初来)新高値 142
◎値下り銘柄数 718
◎(年初来)新安値 10
◎変わらず 154
◎騰落レシオ(25日)
106.37%(前日比2.69%上昇)
◎サイコロ(日経平均)10勝2敗
●○○○○●○○○○○○ 83.3%
◎カイリ率(日経平均)
25日線比+2.17%
75日線比+5.72%
◎為替
(対 ド ル)120.69(前日比0.32円高)
(対ユーロ)134.56(前日比0.16円高)
◎出来高上位
1.みずほ <8411>
248.4円(- 0.4円)18580万株
2.三菱UFJ<8306>
899.5円(- 7.3円)10809万株
3.東電 <9501>
585円(- 1円) 8335万株
4.シャープ <6753>
166円(+ 1円) 5417万株
5.東芝 <6502>
411.0円(+ 1.5円) 4842万株
◎売買代金上位
1.日経レバE<1570>
17700円(+ 180円) 1442億円
2.三菱UFJ<8306>
899.5円(- 7.3円) 972億円
3.ソフトBK<9984>
7352円(+ 137円) 584億円
4.トヨタ <7203>
8346円(- 77円) 498億円
5.東電 <9501>
585円(- 1円) 486億円
◆相場概況
外国証券の寄付前の注文状況・・・売り1100万株 買い1030万株
本日の東京マーケットは日経平均株価が6日連続高、前日比61円(0.30%)高の2万0264円と3日連続で年初来高値を更新して取引終了です。
昨晩のNYダウは0.34ドル高とほぼ横ばいでしたが、日銀金融政策決定会合で景気判断が従来の「緩やかな回復基調」から「緩やかな回復を続けている」に半歩前進となり、日銀が国内景気に自信を深めている証拠との見方から先高を期待した買いが優勢。週末とあって積極的に上値を買い上がる動きは限定的ですが、ほぼ終日小高い水準での値動きで推移しています。売買代金は概算で2兆4182億円、上海総合指数は128ポイント(2.8%)の大幅高で4657です。
尚、東証1部の時価総額は591兆3007億円と終値ベースで約25年ぶりにバブル期を上回って過去最高を更新です。これまでの最高は1989年12月29日の590兆9087億円でした。バブル景気崩壊後の株価低迷を背景に、2003年3月末には228兆3073億円まで下落していました。
業種別では、石油、紙パ、鉄鋼、機械、商社などが高く、精密、自動車、銀行などが下げています。
個別銘柄では、民間気象情報で世界最大手のウェザーニューズが55円高の3785円と値を上げて3月24日に付けた年初来高値3830円に接近。米国最大の気象情報アプリを展開するウェザーモブ(ボストン)のアプリ事業を買収すると発表し、北米展開加速による収益拡大を期待した買いが入っています。
後発医薬品(ジェネリック)の沢井製薬が190円高の7120円と値を上げています。後発薬市場拡大に伴って3年で約440億円を投じて生産能力を5割以上増やす方針と報じられ、収益拡大を期待した買いが入っています。
後発薬関連では、約500億円を投じて製剤工場の生産能力を18年度までに6割増やすと報じられた東和薬品も340円高の6620円、日医工も69円高の2878円、富士製薬も28円高の2220円と値を上げています。
ベネフィット・ワンが190円高の2430円と値を飛ばして年初来高値を更新。通信サービスのワイヤレスゲートと組んで訪日外国人向けに飲食店の割引と公衆無線LAN「WiーFi」の利用をセットで提供するサービスを始めると報じられ、好感した買いが入っています。ワイヤレスゲートも120円高の3465円と値を飛ばしています。
三陽商会が36円高の358円と11%の大幅高。11時に1~6月期の連結純利益を36億円と従来計画18億円から大幅上方修正し、好感した買いが入っています。コートなど重衣料の販売が想定以上に好調です。
その他、自社株買いを発表した鋳造機械製造トップの新東工業が5日連続高で87円高の1201円と連日で年初来高値更新、日本コンベヤが20円高の204円、ミニショベルの竹内製作所が580円高の6380円、渋谷駅前開発の東急建設が48円高の816円と値を飛ばしています。
本日の新高値銘柄は、マルハニチロ、東急建、長谷工、前田道、帝人、王子紙、森精機、ダイキン、明電舎、日東電工、三菱商事、伊藤忠、野村HD、ベネフィット・ワン、デサント・・・等々です。
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【2】主な投資判断 **
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[ドイツ証券]
引下げ B→C
(7751)キヤノン 4,000→ 3,900円
[クレディS証券]
据置き A
(1808)長谷工コーポ 1,300→ 1,700円
[UBS証券]
引上げ B→A
(2282)日本ハム 2,880→ 3,400円
[JPモルガン証券]
据置き A
(2914)JT 5,000円
据置き C
(7731)ニコン 1,280円
[野村証券]
新 規 A
(6432)竹内製作所 7,500円
据置き A
(6988)日東電工 8,500→10,500円
据置き A
(9201)日本航空 4,700→ 4,900円
[三菱UFJMS証券]
据置き A
(6807)日本航空電子 3,600→ 3,900円
据置き A
(6986)双葉電子 2,200→ 2,800円
据置き A
(4681)リゾートトラスト 3,550→ 3,910円
※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価
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【4】美人投票 **
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よく知られている「株式投資の心は美人投票にあり」という格言は、イギリスの経済学者ケインズの理論に基づいた言葉で、意味は「株式投資で儲けるには、自分が良いと思う株に固執するのではなく、他の人がこれから最も買いそうな株を少し先んじて買いなさい」ということを言っています。
決して、他の人が買っている株を(追随して)買えという意味ではなく、結果的に「麦わら帽子は冬に買え」と同じことを言っています。あまり注目されていないうちに、注目される可能性が高いものを仕込んでおけというわけです。
ところで、ケインズについて少し補足しますと、美人投票の例え話が有名になりすぎて一般的にケインズは短期指向の投資家とみられています。また、経済学者という肩書きからは頭でっかちの理論家という印象も持たれますが、いずれのイメージも違っています。
実際には彼は実践家であり、長期投資家でした。ファンダメンタルズ分析を重視し、徹底的な逆張り投資(下落した時に買い、上昇した時に売る)で成功した投資家で、買った銘柄は数年間保有するというスタイルだったようです。
途中、経済学の著作が世界的に話題になり経済学の第一人者として名声が広がり始めた頃、相場に失敗し大きな借金を抱え破産寸前にまで追い込まれていたという逸話があります。いくつかの窮地を乗り越え、最終的には資産を数十倍に膨らませています。
また彼は、ウォール街の投資家を見て「彼らもインサイダー情報で売買することがなかったら大金持ちになれるのに」と言っていたように、インサイダー情報などの「耳寄りな話」には全く信用を置かず、朝起きたら新聞の金融面を丁寧に読み、電話で注文を出し、仕事に向かう、これがケインズのやり方でした。
「卵を多くの籠に分けて運べというが、多くの籠についてどこかに穴が開いていないかどうかいちいち調べるのに十分な時間と機会がないなら、それは損失のリスクを拡大させる確実な方法だ」、これもケインズの自論です。
経済情勢や経営・財務状況の調査・分析に重点を置きながら、あまり多くない銘柄について十分に下調べをし、いくつかの銘柄に重点的に投資するという手法を好んだようです。
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【4】本日の経済指標等の結果 **
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◎日銀金融政策決定会合
マネタリーベースを年80兆円に相当するペースで増やす金融緩和政策の現状維持を決定。
景気の現状判断:「緩やかな回復を続けている」※回復←回復基調
景気の先行き:「緩やかな回復を続けていくとみられる」※回復←回復基調
※個別項目では個人消費と住宅投資の判断を引き上げた一方、公共投資の判断を弱めています。
東京スカイツリーが開業から3周年を迎えました。3年間の来場者数は1760万人を超え、隣接する商業施設「東京ソラマチ」を含めた来場者数は1億2300万人を上回るそうです。ちなみに、スカイツリーの総来場者に占める外国人の比率は2013年度が6.8%、2014年度は12.4%に増え、およそ8人に1人が外国人観光客となっています。