内国人投資家さんのブログ

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SPDRゴールド、不可解な売買単位

6月30日に、金ETFであるSPDRゴールドが上場された。金のETF自体は、既に大証にも上場されているため、目新しさはない。だが、金の現物と交換できるなど、現物を裏付けとしているため安心感はあるようだ。この点では、大証の金連動ETFよりも人気を集めそうな要素もある。ただ、欲を言えば、金以外の商品を先に上場させて欲しかった所だ。

だが、少し気になる点があるとすれば、投資金額ではないだろうか。

1328 金連動ETFの最低投資金額が7月2日現在でおよそ3万円強であるのに対し、1326 SPDRゴールドはおよそ50万円である。実に、10倍以上の開きがある。

どちらが買いやすいかは明らかだ。買付け単位が小さい程、微調整が可能て予算に収まる金額まで買う事が出来る。この点では、1328 金連動ETFに分がある。

それだけではない。理解に苦しむのが、売買単位だ。東証・大証で既に上場されているETFの売買単位は、1口、10口、100口、1000口の4種類だ。折しも、上場株式においては、誤発注の大きな原因となりうる単元株数の種類の削減を目指していたのではなかっただろうか。当面1000株単位に集約し、将来的には100株単位とする方向だったはずだ。

実際、それに沿った動きも出て来ている。例えば、三菱UFJは1000分割し、単元株数を100株とした。NTTも電子化と機を同じくして、同様な措置をとる。確か、無償交付だったような気はするが、効果は同じだ。もっともNTTの場合は、電子化による端株株主救済策という面が強いようだが。

いずれにしても、売買単位について言えば、東証が考える流れに企業が歩み寄りを見せている形だ。

そこで、今回の1326 SPDRゴールドだ。なんと、売買単位は50口。ETFは株とは異なると言われればそれまでだが、なぜ、あえて50口とするのか、理解できない。分かりやすさという意味では、10口あるいは100口とすべきではなかっただろうか。

この辺りに、東証の一貫性の欠如が現れているように感じる。既に書いた通り、現在上場しているETFで、売買単位が50口のものは存在しないのだ。50口という、中途半端な取引単位とする理由は何かあったのだろうか。

理由としては、上場を急ぐあまり、発行企業の言いなりになった可能性があるのではないだろうか。つまり、いろいろな面で東証が譲歩してでも、ETFを上場して欲しかった事情が東証にあるという事が考えられる。もし、SPDRゴールドが10口単位であったら、更に魅力的なETFとなったに違いない。だが、東証はそのような選択をしなかったのだ。いや、おそらくは出来なかったのだろう。

東証は、単にETFの本数を増やす事が目的ではなく、投資家に取って魅力があり、投資しやすいETFを上場すべきである事を忘れているのではないだろうか。投資家不在と言われないような、ETFラインアップを期待したい。

ちなみに、大和証券も野村証券に習ってTOPIX17業種のETFを上場するようだが、こちらは、野村が10口単位であるのに対し、1口単位となっている。
2件のコメントがあります
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    yoc1234さん
    2008/7/2 22:56
    こんばんは。

    勉強になります。

    あまり関係ないと思うと覚えませんね。

    何でも関心を持っていってください。

    みんかぶでは多くの人がいますので、多くの知見を得ますが、

    いい事もあれば悪いこともあります。

    今後ともよろしく。
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    内国人投資家さん
    2008/7/3 20:57
    yoc1234さん

    こんばんは。

    まぁ、細かい事ですが、ちょっと気になりました。

    投資対象としての金ETFは興味があるのですが、ここまで上げて来ているので、今となっては手を出しにくく感じています。

    資産の分散という意味では、思い立った時が買い時という、価格に関係なく保有するという考えもあるので、ちょっとだけタイミングを計っています。

    そうすると、現時点では、大証の金連動ETFを少しずつ仕込んで行く方が良いのかなとも考えています。

    こちらこそ、よろしくお願いいたします。
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