香港(CNNMoney) 香港の株式市場で20日、中国の太陽光パネル製造大手「漢能集団」の株価が47%急落し、中国の長者番付首位の李河君会長が約1時間で150億米ドル(約1兆8150億円)の資産を失う羽目となった。
同社は21日になっても発表文などは出しておらず、株価の暴落に絡む謎は深まるばかりとなっている。米ニューヨーク市の資産管理企業「ビスポーク・インベストメント」は突じょの暴落について「完全な混乱状態にある」と評した。
同社の株は過去1年の間、625%上昇。最大時の時価総額は450億ドルを超え、中国メディアによる今年3月の長者番付発表で李会長はネット通販最大手アリババの会長を抜き、首位に浮上していた。
ただ、急激な株価上昇は市場操作の疑惑も招いていた。同社が今年初め、売上高の60%は北京に本拠がある親会社によるものとの発表後、懸念がさらに強まっていた。親会社の会長は同じく李氏となっている。
この中でロイター通信は20日、消息筋の情報として香港証券先物委員会が過去数週間、市場操作の疑惑を調べていると報道。英国のフィナンシャル・タイムズ紙も先に、同社の会計処理の手段と異例の株価動向について伝えていた。