ロンドン近郊で英国「最大級」の油田発見
2015年 04月 10日
4月10日、英ロンドン近郊で「最大級」の油田を発見したと、英石油探査会社が発表、写真は油田が発見されたエリア、9日撮影(2015年 ロイターPeter Nicholls )
[ロンドン 9日 ロイター] - 英石油探査会社UKオイル・アンド・ガス・インベストメンツ(UKOG)(UKOGa.L: 株価, 企業情報, レポート)は9日、推定埋蔵量が最大1000億バレル規模の石油資源をロンドン近郊のガトウィック空港付近で発見したと発表した。
これを受けて同社の株価は一時200%上昇した。メディアは同地域を「英国のダラス」と呼んだが、実際に回収できる石油はほんの一部とみられることもあり、石油業界アナリストは慎重な見方をしている。
スティーブン・サンダーソン最高経営責任者(CEO)は英国放送協会(BBC)に対し「重大な意味を持つ発見だと思う。おそらくこの30年間で(英国の陸上では)最大の規模で、国家的な意義があると考えている」と述べた。
UKOGが発見した石油資源は英国南部のウィールド盆地に位置する。ここはガトウィック空港に近い田園地帯で、ウィッチファーム油田に位置する欧州最大の陸上油田に隣接する。
UKOGは証券取引所に宛てた声明で、第3者によるリポートによると、1平方マイル当たり約1億5800万バレルの石油埋蔵量があると推定され、当初の予想よりもかなり多いと説明した。
サンダーソンCEOは推定埋蔵量1000億バレルのうち、回収できるのは5─15%で、これは2030年までに英国が必要とする原油の10─30%をウィールド地区が賄えることを意味すると指摘した。
埋蔵量[編集]
現在の技術で、経済的に採取できる埋蔵量を確認埋蔵量と呼ぶ。技術の進歩や石油価格の上昇などによる損益分岐点の変動が起こると、確認埋蔵量が増える。したがって、確認埋蔵量は新しい油田の発見がなくても変化する。ある時点における確認埋蔵量をその時点における年間消費量で割った値を可採年数と呼ぶ。2003年時点での確認埋蔵量は全世界で1900億kl。地域分布は偏っており、アジア州、特に中東地域が56.5%を占める。ついで北アメリカ州の17.9%、ヨーロッパ州と南アメリカ州の8.0%である。埋蔵量と産出量を比較すると、カナダ、イラク、アラブ首長国連邦など埋蔵量が上位10位に入りながら、産出量が比較的低い国が確認できる。
1. サウジアラビアの旗 サウジアラビア - 約2667億バレル 19.78%
2. カナダの旗 カナダ - 約1781億バレル 13.21%
3. イランの旗 イラン - 約1362億バレル 10.10%
4. イラクの旗 イラク - 約1150億バレル 8.53%
5. クウェートの旗 クウェート - 約1040億バレル 7.71%
6. ベネズエラの旗 ベネズエラ - 約993億8000万バレル 7.37%
原油