雑談

ヒロろんさん

 本日は穏やかな春の陽気となり、関東地方でもそろそろモンシロチョウが飛び交い始める頃です。

 蝶と言えば、昔の中国の思想家で、道教の始祖の一人とされる荘子に次のような説話があります。

 ひらひらと舞う胡蝶(=蝶)になった夢を見て目が覚めたが、自分が蝶になった夢を見たのか、蝶が見ている夢が今の自分なのか、見定めがつかないというものです。

 「胡蝶の夢」という有名な話です。是と非、生と死、大と小、美と醜、貴と賎など、現実に相対しているかに見えるものは、人間が生み出した見せかけに過ぎす、絶対的なものではない。どのように見えても、どのように区別されても、主体としての自分に変わりはない。

 蝶が人の夢を見たのか、人が蝶の夢を見ているのか。どちらが夢でどちらが現実かを論じるよりも、どちらも真実であり、どちらも自己であるとして囚われずに受け入れ、どちらであってもよりよく生きればよいということを述べているそうです。

 ちなみにこの故事から、蝶は「夢虫」または「夢見鳥」とも呼ばれます。



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