最近、格差が問題になっています。フランスの学者さんが火をつけたようですが、格差問題は経済学の本質で、多くの学者のテーマになっています。そもそも格差のない社会が天国以外に存在するかは別として、格差のない社会を目指す政党の格好の材料として、問題にされたようです。
彼らにすると株価の高騰は、持つ人と持たざる人との格差を拡大するため、好ましくないとしています。大企業の利潤を持たざる人に配分することで、企業収益を減らし株価の上昇を抑える政策を提案しています。
株価の上昇で儲かっているのは、ユニクロやソフトバンクの社長だけで、大部分の人は株価上昇の恩恵を受けていないといいます。昨年の総選挙のときでも、ある党派の立候補者は、自転車で株高の弊害を声高に宣伝している風景が見られました。
「株は不労所得、ホワイトカラーは、全員農村で汗を流せ」といっていた国もあり、株式投資に対する逆風は、一向に改善されるようには見えません。
株を持たない人の僻みといってしまえば簡単ですが、すべての人に与えられた時間という資源を、若いときから養っていれば、誰でも老後を豊かに暮らすことができるのです。すくなくとも、老後破産とか格差世代といった問題は、起こらないと思いたいのですが。
「波乗り投資法」の投資目的は、「長期の資産形成を通じて老後を豊かに送る」ことにあります。端的に表現すれば、「株を通じて富裕層になり、豊かな生活を送る」ことになります。
株で生活するというと、すぐ売買益だけで生活するギャンブラーを想像されるようです。本屋さんの店頭には、株取引で巨万の利益をあげ、優雅に暮らしている伝説上の人物が大きく取り上げられています。本を売るための手段なのですが、ついその気になってしまう人がいるかもしれません。
でも売買益だけで生活するのは無理です。売買益をあげるには、お金を動かさなければなりません。売買益の中から生活費を捻出するのは、投入する資金(資本)から引き出すことになり、それだけ効率を落とします。
常に儲かっていれば、儲けの中から生活費が支出されるのでしょうが、ゲームの世界では、いかさまでもしないかぎり常に儲けることはできません。株で生活しようと思えば、資金を減らさないで決まったお金がもらえる配当金しかありません。それには、最低でも5,000万円相当の株を持つ必要があります。
時間を味方につければ、そんなに難しいことではありません。できるだけ若いうちから「いい株をいいときに買って長く持つ」投資法で、資産を増やすよう心がけることをお勧めします。
さて、来週の金曜日は、メジャーのSQになります。13日と重なり、先物が膨らんでいて、いやな予感がしないでもありません。でも今買っている外国人は、ヘッジファンドではなく、好需給を先取りした長期資金です。あまり気にしないで、配当取りを狙うのがいいのでは……。