ユリウスさんのブログ
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小町算
これは小野小町を恋慕した深草少将が九十九夜通ったという悲恋にちなんで、100で成就という思い入れで命名されたといいます。こんな面白い計算式があるとは、知りませんでした。
(電卓を叩いて検算をしてみてください)
123+4-5+67-89=100
123-4-5-6-7+8-9=100
12+3+4+5-6-7+89=100
1+23-4+56+7+8+9=100
-1+2-3+4+5+6+78+9=100
どれも、これも完璧です。お見事と言う他ありません。
ところで、小町算はともかく、深草少将にはちょっと異議があります。「百人一首一夕話」によれば少将は「謡」のために作られた人物だとはっきり書いてあります。根拠は後撰集に小町と僧正遍昭との間に下の贈答歌があるので、これらから作り出されたものであるそうな。
岩の上に旅寝をすればいと寒し苔の衣を我にかさなん 小町
世を背く苔の衣はただひとへかさなばうとしいざふたり寝ん 遍昭
この坊さん、出家していても「気性が酒(シャ)」れっ気たっぷりだったので、「たはぶれたる歌を詠」んでは、女に贈ったことがたびたびあったということです。
こんな歌を贈られたら、女は「おたわむれを!」なんていうか? それとも本気にとるか?
たびたび贈ったという事実から判断して「鉄砲も数打ちゃあたる」、成功したこともあったんじゃないでしょうか?
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