4日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
・金融セクターへの出遅れ修正意識か
・ドル・円は117円91銭付近、ギリシャ情勢や原油市況に対する警戒感緩和で堅調推
移
・富士重(7270)、三菱商事(8058)、三菱重工業(7011)などが後場決算を発表予定
■金融セクターへの出遅れ修正意識か
日経平均は大幅に反発。376.20円高の17712.05円(出来高概算13億7000万株)で前場の取引を終えた。米国では原油相場が一時、1バレル54ドル台まで上昇したことが好感され、エネルギー関連株を中心に大幅続伸となった。この流れを引き継ぐ格好から、シカゴ先物清算値(17570円)にサヤ寄せして始まった。17500円を回復して始まった日経平均は、その後もじりじりと上げ幅を広げており17700円を回復した。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数が1500を超えており、全体の8割を占めている。規模別指数は大型、中型、小型株指数ともに2桁の上昇。セクターではその他金融、銀行、保険、鉱業、鉄鋼、倉庫運輸、不動産、金属製品、卸売などが強い。一方、小幅ながら空運のみがマイナスに。
朝方こそ、原油相場の上昇の流れを受けて、資源関連が上昇をけん引する格好だった。しかし、前日に四半期決算を発表した三菱UFJ(8306)の上昇率が6%を超えてくるなど、金融関連セクターへの見直しの流れが強まってきている。また、円相場が円安に振れていることや、本日決算を控えているトヨタ自(7203)が昨年来高値に接近するなど輸出関連なども堅調であり、相場全体を押し上げている。
日経平均は前日のギャップ・アップで始まった高値水準を上回ってきており、前日の陰線部分を完全に吸収した。これにより、売り方のショートカバーも強まりやすい。もち合いレンジ内ではあるが、レンジ上限である17850円辺りが意識されやすい。また、決算発表が本格化するなか、下方修正が悪材料出尽くしとなる動きが目立つ。これも市場のムードを明るくさせており、売り込まれていた銘柄等へはアク抜け期待の買いも向かいやすい。
■ドル・円は117円91銭付近、ギリシャ情勢や原油市況に対する警戒感緩和で堅調推移
ドル・円は117円91銭付近で推移。ドル・円は、ギリシャ情勢や原油市況に対する警戒感が和らいだこと、東京株式市場が強含みに推移していることで堅調に推移。ユーロ・ドルは、1.1456ドルから1.1476ドルで推移。ギリシャ情勢への楽観的な見方から下げ渋る展開。ユーロ・円は、134円85銭から135円33銭まで堅調推移。
12時08分時点のドル・円は117円91銭、ユーロ・円は135円10銭、ポンド・円は178円67銭、豪ドル・円は91円91銭付近で推移している。
■後場のチェック銘柄
・原油高やギリシャ情勢への懸念後退などで日経平均は主力株中心に強含む
・決算手掛かりの個別物色も活発、後場も短期資金の関心は決算銘柄へ
・富士重(7270)、三菱商事(8058)、三菱重工業(7011)などが後場決算を発表予定
■後場の決算発表予定
■13時
日鉄鉱業(1515)
プレサンスコーポレーション(3254)
レンゴー(3941)
三井化学(4183)
三菱ケミカルホールディングス(4188)
曽田香料(4965)
JXホールディングス(5020)
日本精鉱(5729)
富士重工業(7270)
三菱商事(8058)
佐藤商事(8065)
遠州トラック(9057)
住友倉庫(9303)
■13時30分
三菱重工業(7011)
■14時
日本製紙(3863)
川崎化成工業(4117)
日油(4403)
北越メタル(5446)
オルガノ(6368)
日本精機(7287)
第一実業(8059)
芙蓉総合リース(8424)
日本証券金融(8511)
東武鉄道(9001)
東京會舘(9701)
日本空港ビルデング(9706)
スズケン(9987)
※上記スケジュールは予定になっておりますので発表日時が変更になる場合がございます。
☆後場の注目スケジュール☆
<国内>
14:00 岩田日銀副総裁会見