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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
17387.21(-291.49)▼1.65%
□ナスダック
4681.50(- 90.26)▼1.89%
□S&P500
2029.55(- 27.54)▼1.34%
□ダウ輸送株
8928.83(-111.31)▼1.23%
□半導体株(SOX)
669.79(- 12.60)▼1.85%
□NY原油先物(3月限)
46.23(+ 1.08)
□NY 金先物(2月限)
1291.70(+12.30)
□バルチック海運指数
688 (- 15)
□為替
(対ドル)117.92
(対ユーロ)134.17
□CME日経225先物
17635(- 65)※大証先物比
27日のNY株式市場は、経済指標の予想外の悪化や冴えない企業決算で投資家心理が悪化し急反落となりました。
米商務省が朝方発表した昨年12月の耐久財受注額が前月比3.4%減と、市場のプラス予想に反して大きく減少。企業の設備投資の先行指標とされる航空機除く非国防資本財もプラス予想に反して4カ月連続で減少したことから景気の先行き懸念が強まりました。
また、建機のキャタピラーや化学のデュポン、日用品のプロクター&ギャンブル(P&G)など、ダウ採用の大型株が相次いで冴えない決算や慎重な業績見通しを示したことも投資家心理を悪化させ、ダウは一時390ドル安まで下げ幅を拡大。
米民間調査会社のコンファレンス・ボードが発表した1月の消費者信頼感指数は7年5カ月ぶりの高水準を記録し、米商務省発表の昨年12月の新築住宅販売件数も予想以上に増加するなど好材料もありましたが、相場の流れを変えるには至らず、主要指数は大幅反落で取引を終了しました。
個別銘柄では、10~12月期決算が25%減益となり、先行きの見通しを下方修正したキャタピラーが約7%安。前日夕に減益決算を発表したマイクロソフトは9%超の下落。この日決算を発表したP&Gやデュポン、ファイザー、アメリカン航空、フリーポート・マクモランなども軒並み値を下げました。
一方、ガラス大手のコーニングは、スマホ向け強化ガラスの需要が堅調だとして同事業の売上高が10%増加するとの見通しを示したことが好感され大幅上昇。中国企業が買収を検討していると報じられた半導体のAMDが買われ、バリックゴールドやニューモント・マイニングなど産金株の上昇も目立ちました。尚、引け後に決算発表を控えたアップルは3.5%安で通常取引を終了しましたが、決算発表後の時間外取引では一時6%を超す上昇となっています。
ダウ構成銘柄では、マイクロソフト、キャタピラー、インテルなどの下げがきつかった一方、ユナイテッド・テクノロジーズのみがプラスで終了しました。
NY原油先物(WTI)は4営業日ぶりに反発。為替市場でユーロに対しドルが下落し、ドル建てで取引されている原油先物に割安感が強まり買い戻しが入りました。金先物はドル安と株安を受けて買いが入り3営業日ぶりに上昇しました。
バルチック海運指数(BDI)は4営業日続落で、2012年9月17日以来、約2年4カ月ぶりの低水準となっています。
CME日経225先物(円建て)は17635(大証比65円安)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは大幅安、前日比291ドル安の1万7387ドルとなっています。
シカゴ日経平均先物は1万7635円と昨日の東京市場の日経平均株価1万7768円と比べて130円ほど安い水準となっています。
今朝6:30の円相場は、対ドルで1ドル=117円90銭前後(昨日16:00頃は117円93銭)とほぼ横ばいで推移しています。対ユーロは1ユーロ=134円13銭前後(同132円64銭)と大幅に円安が進行しています。
NY原油は、前日比1.08ドル高の1バレル=46.23ドルと4日ぶりに上昇しています。
NY金価格は、前日比12.3ドル高の1トロイオンス=1291.7ドルと3日ぶりに上昇しています。昨年12月の米耐久財受注が市場予想に反して減少したことや、NY株安、ウクライナ情勢の緊迫化などを受け、運用リスク回避の動きから金に買いが入っています。
昨日の日経平均株価は大幅高、前日比299円高の1万7768円となっています。直近(昨年12月29日)のザラ場高値1万7914円突破まであと150円ほどに迫っています。
外資系証券6社の寄付前の注文動向は、差し引き1190万株の大幅買い越しとなっています。1000万株以上の買い越しは、昨年12月3日(1130万株)以来、約1ヵ月ぶりとなります。
東証が昨日発表した1月23日時点の信用取引残高(東京・名古屋2市場合計)は、買い残が3週ぶりに減少し、前週比1063億円減の3兆1246億円となっています。
一方、売り残は6週ぶりに増加し、前週比324億円増の5972億円となっています。信用倍率は前回(1月16日時点)の5.72倍から5.23倍に改善しています。
本日は主要企業の決算発表が相次ぎます。15:00台は富士フイルム、コマツ、ファナック、キヤノン、16:00台は任天堂などが予定しています(詳細は下記参照)。
14:00に資源エネルギー庁から1月26日時点の給油所の石油製品価格が発表されます。19日時点のレギュラーガソリンの全国平均価格は前週(13日時点)と比べ3.0円安い1リットル当たり139.6円と26週連続で値下がりしています。昨年7月14日時点の169.9円をピークに低下し、下げ幅は合計で30.3円に達しています。
海外では、米連邦公開市場委員会(FOMC、2日目・最終日)が予定されています。米国の利上げ時期を見極める上で市場の注目が集まります。
米主要企業の四半期決算で、今晩はボーイング、フェイスブック、クアルコムなどが発表を予定しています。
本日、15年3月期第3四半期(14年4~12月)の決算発表を予定している主な企業は以下の通りとなっています。
【15:00台】
きんでん(1944)、富士フイルム(4901)、大阪チタ(5726)、横河ブHD(5911)、コマツ(6301)、日立建機(6305)、スタンレー(6923)、ファナック(6954)、青山商(8219)、
本決算:キヤノン(7751)
【16:00台】
任天堂(7974)、
本決算:中外薬(4519)・・・等々。
◆主なニュース
・石油・商社、損失1兆円 原油安影響、在庫価値目減り
・三菱UFJ、最高益9000億円 14年4~12月期
・後藤さんか、新画像 「残り24時間」死刑囚釈放要求
・ソニー1000人追加削減 スマホ事業、黒字化めざす
・太陽光発電事業、三大都市の屋根で 伊藤忠・東芝など
・村田製、営業益5割増1600億円 14年4~12月
・ハウステンボス「変なホテル」7月開業 ロボット活用
・アジアのイオン、協業へ舵 ベトナムのスーパー2社と
・ギリシャ銀行株が大幅安 EU金融支援に不透明感漂う
・米・サウジ、連携強化へ オバマ大統領が新国王と会談
◆経済指標等
・自動車各社の生産販売実績(12月と14年)
・米住宅ローン申請指数(週間)
・米石油在庫統計(週間)
◆その他
・全国財務局長会議、「経済情勢報告」を公表
・主な決算
コロプラ(3668:スマホゲームに参入し急成長)
富士フイルム(4901:医療機器、医薬等へ転換)
大阪チタニウム(5726:高品質の金属チタンで世界首位)
横河ブリッジ(5911:橋梁トップ級)
コマツ(6301:建設機械で世界2位、中国で首位)
日立建機(6305:油圧ショベル軸に世界3位圏)
日本航空電子(6807:スマホ向けコネクターなど)
スタンレー(6923:自動車ランプ大手、ホンダ向け4割)
ファナック(6954:工作機械用NC装置世界首位)
キヤノン(7751:半導体・液晶露光装置、医療機器も展開)
任天堂(7974:ドル建て資産多く期末為替で経常益変動)
ダイビル(8806:商船三井グループのビル賃貸老舗)
・海外決算
バイオジェン(バイオ医薬品)
ボーイング(航空機、ダウ銘柄)
フェイスブック(SNS)
クアルコム(通信向け半導体)
・米連邦公開市場委員会(FOMC、声明発表)
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【3】心に残る名言 **
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道に迷うこともあったが、それはある人々にとっては、もともと本道というものが存在しないからのことだった。
トーマス・マン