雑談

ヒロろんさん

 今の時期は来年のことよりも、今年を振り返るような話題が多いのですが、本日発表された「今年の漢字」もその一つです。

 「今年の漢字」は日本漢字能力検定協会が募集し、一番多くの票を集めた漢字を、その年を表す世相漢字として発表する年末の恒例行事。今年は16万7613票の応募の中から最多の8679票(5.18%)を集めた「税」が選ばれました。

 いわずと知れた消費増税の「税」で、2位はテニス全米オープンでの熱狂やエボラ出血熱の「熱」、3位には音楽ゴーストライターやSTAP細胞、号泣会見などに共通する「嘘」が続きました。

 清水寺の貫主(かんす)によって大きく揮毫(きごう)された「税」の一字は、奥の院のご本尊・千手観世音菩薩に奉納され、清められるそうです。


 そして明日13日は新しい年を迎える準備を始める「正月事始め」。千葉県の成田山新勝寺では恒例の「煤(すす)払い」が行われます。

 煤払いは、歳神様をお迎えするために一年分の汚れを落とし、その年の厄祓いを行う神事で、この日は「煤取(すすとり)節句」とも言われます。正月飾りに使う松を山から切ってくる「松迎え」も本来は13日に行われます。

 またこの日は、華やかな色紋付の祇園の舞妓さんが芸事の師匠にあいさつして回る日でもあります。今年も無事にお正月の準備を出来ることを感謝する意味と来年のお願いを込め、「おめでとうさんどす。どうぞ相変わりませずおたのもうします」と。

 この時期は、今年ついた煤を落とし、諸々の準備で忙しく動きながらも、しばらく連絡の途絶えている恩人のことをふと思ったりします。


  「事始 忘れし恩のおもはるる」 松瀬 青々
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