自民党が圧勝するとの予測が聞かれる中、有権者の関心は高まらず、投票率は戦後最低だった2012年12月の前回衆院選の59.32%を下回るとの見方もあります。投票率が低いと、組織力がある与党が有利になるのは選挙の常識です。
投開票日は14日(日)で、投票は原則午後8時まですが、夜間の投票者数の減少などから全国で3割超の投票所が閉鎖時間を早める予定です。
14日の午後8時頃から、地上波ではNHKと民放各局が選挙特番を組んでいますが、視聴率ではジャーナリストの池上彰氏を起用したテレビ東京が圧勝との予想もあります。
ところで、衆院選のような大きな選挙になりますと各テレビ局が競って「当選確実(当確)」を出しますが、開票が始まった途端に「当確」が出たりします。
「当確」情報は選挙管理委員会とは一切関わりなく、各報道機関の責任によって発表されるものです。「当確」の早打ち競争のようになるのは、他局よりも早く「当確」を打てれば、当選した候補者にいち早くインタビューでき(その瞬間に選挙区の視聴率が急上昇)、視聴率が稼げるからです。
ちなみに、早い段階で「当確」が打てるカラクリは出口調査にあります。
出口調査とは投票所の出口で、誰に投票したかを尋ねる聞き取り調査で、偏りがないように無作為に抽出したある程度の量のサンプルが集まれば、統計学的に全体を推計することができます。
事前調査や過去のデータ、開票所の様子(票の山の大きさ等)などの補足情報を加味することによってかなりの精度で当落を予想することが可能となります。
開票率1%で「当確」が出た場合は、例えば有権者が10万人いる選挙区で、投票率が50%であれば票の数は5万、そのうちの1%、つまり500票の状況を確認した段階で「当確」が出ているということになります。
開票率0%の状態で「当確」が出たりするのは、選挙区によっては事前情報や仕分けされた票の山の大きさなどで確実性の高い見極めができるためです。