海外勢の動き

ヒロろんさん

 海外投資家の日本株買いが勢いを増しています。財務省が朝方発表した週間の「対外及び対内証券売買契約などの状況」によりますと、10月26日から11月1日までの週の海外投資家による日本株への投資は2週連続の買い越しで、買越額は9047億円と今年最高を記録しました。

 日銀が追加緩和を決定したのは10月31日であるため、集計期間からみて追加緩和を受けた売買は上記データにわずかしか反映されていないはずです。

 追加緩和決定の翌週、つまり今週に入ってからの寄り付き前の外資系証券会社の注文動向(下記)は連日1000万株を超す高水準の買い越しが続いているため、今週に入り海外勢の買いの勢いはさらに強まっているものと思われます。


  
10月27日 ▲90万株(売り越し)
     
28日 ▲620万株(売り越し)
     
29日 △490万株(買い越し)
     
30日 ▲120万株(売り越し)
     
31日 △210万株(買い越し) 
※追加緩和決定

  
11月 4日 △2090万株(買い越し)
      
5日 △1590万株(買い越し)
      
6日 △1600万株(買い越し)
      
7日 △1980万株(買い越し)


 なお、本日引け後に東証が発表した10月27日から31日までの投資部門別株式売買状況によりますと、海外投資家は2週連続の買い越しで、買越額は5363億円と、やはり今年最高を記録しています。

 ちなみに、日銀は昨年4月4日に「異次元緩和」を決定した際も、翌日から外資系の寄付前注文動向は1000万株を超す買い越しが数日間続きました。外資系の強気姿勢を映し、当時の日経平均は緩和決定後の約1カ月半で1万2600円から1万5600円まで約3000円の上昇となりました。

 今回の日銀の追加緩和でも海外投資家が再び日本株買いを強めています。大きなトレンドの初動では海外勢の動きが目立つのが今までの例です。

 東京株式市場で常に主導的役割を果たしてきた彼らの売買動向は、その後の相場形成に大きな影響を与えてきましたので今回もこれからの展開が楽しみです。
ヒロろんさんのブログ一覧