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【1】今日の相場 **
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◎日経平均
15553.91(+224.00)△1.46%
◎TOPIX
1270.64(+ 18.64)△1.49%
◎売買高概算 21億8717万株
◎売買代金概算 2兆1006億円
◎時価総額 456兆1267億円
◎値上り銘柄数 1546 ◎(年初来)新高値 49
◎値下り銘柄数 225 ◎(年初来)新安値 11
◎変わらず 59
◎騰落レシオ(25日) 78.80%
◎カイリ率(日経平均)
25日線比+0.26%
75日線比+0.24%
◎為替
(対ドル) 108.02
(対ユーロ)137.65
◎出来高上位
1.東京電力 <9501>
397円(+ 11円)115,657千株
2.みずほ <8411>
191.8円(+ 2.0円)105,224千株
3.ユニチカ <3103>
47円(± 0円) 85,157千株
4.新日鉄住金<5401>
272.6円(+ 9.8円) 48,973千株
5.野村 <8604>
636.4円(+26.8円) 44,652千株
◎売買代金上位 (円)
1.日経レバE<1570>
10530円(+ 300円) 95,447百万
2.ソフトBK<9984>
7509円(+ 91円) 78,850百万
3.リクルート<6098>
3640円(- 45円) 69,977百万
4.東京電力 <9501>
397円(+ 11円) 46,220百万
5.トヨタ自 <7203>
6262円(+ 90円) 45,847百万
◆相場概況
外国証券の寄付前の注文状況・・・売り1500万株 買い1990万株
本日の東京マーケットは日経平均株価が大幅高、前日比224円(1.46%)高の1万5553円と1万5500円台に乗せて取引終了です。
昨晩のNYダウが企業業績の好調を好感して187ドルの大幅高となったことを受け、東京市場も朝方から幅広い銘柄に買いが先行。1ドル=108.15円前後の円安に振れたこと、香港や上海、韓国などアジア主要市場が大幅高していることも支援材料となり、12:36には上げ幅が265円となる場面がありました。今晩に注目の米FOMCの結果を控えて買い一巡後は手控えムードが強まり、大引けは幾分上げ幅を縮小しています。売買代金は概算2兆1006億円、上海総合指数は連日で大幅高、35ポイント(1.5%)高の2373です。
業種別では、証券、鉄鋼、石油、商社、非鉄、海運などの上げが目立ちます。
個別銘柄では、リニア新幹線関連でトンネル部材を手掛ける日本コンクリートが48円高の657円と7%を超える大幅高。4~9月期の連結経常利益が従来計画を小幅ながら上回ったと報じられ、好感した買いが入っています。基礎工事で使うコンクリート柱が好調です。
オムロンが345円高の4905円と大幅高。昨日の引け後に通期連結純利益が前期比35%増の625億円と従来計画から115億円の上方修正となり、年間配当を前期比18円増の71円、加えて発行済み株式数の1.36%に相当の300万株または150億円分をの自社株買いの実施を発表し、好業績と株主還元を好感した買いが入っています。
川崎重工が10円高の414円と値を上げています。13時に通期連結純利益が前期比24%増の480億円になる見通しと発表。従来計画425億円から上方修正し、好感した買いが入っています。年間配当も前期比2円増の8円にすると発表しています。
セブン&アイが4日連続高、95円高の4125円と値を上げています。グループのスーパーや百貨店などで扱う商品を消費者がインターネットで購入し、コンビニエンスストアで当日に受け取れるようにすると報じられ、好感した買いが入っています。2015年中に首都圏の7000店で利用できるようにします。
その他、極小ベアリングで世界シェア6割のミネベアが好業績発表で44円高の1470円、トンネルなど土木得意で好業績を発表した西松建設が9円高の537円、ソニーが103円高の2001.5円と2000円台回復。
無印良品を展開する良品計画が410円高の1万4760円、東京ディズニーランド&シーを運営するオリエンタルランドが135円高の2万2265円、ガン関連で小野薬が400円高の1万0450円、銀座本店の百貨店の松屋が23円高の1472円、育児用品国内トップのピジョンが80円高の6580円といずれも年初来高値を更新しています。
本日の新高値銘柄は、大林道路、鳥越粉、山パン、伊藤ハム、不二油、ABCマート、味の素、小野薬、オリエンタルランド、良品計画、ピジョン、松屋、KDDI・・・等々です。
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【2】主な材料 **
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・10月の経済情勢「回復の動き続く」財務局長会議
・9月の鉱工業生産2カ月ぶりプラス 判断引き上げ
・ガソリン店頭価格、15週連続値下がり 原油安で
・楽天が格安スマホ、ネットと通話で月額2200円
・日立、通期営業利益見通し上方修正 最高益を更新
・川重、通期純利益見通し上方修正 2期連続最高益
・塩野義、通期営業利益見通し上方修正 減益幅縮小
・中国、開放的な経済の新体制構築 4中全会で採択
・フェイスブックの7~9月期、広告好調で9割増益
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【3】主な投資判断 **
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[ドイツ証券]
据置き B
(6305)日立建機 2,250円
[UBS証券]
据置き A
(6479)ミネベア 1,550→ 1,700円
据置き A
(7453)良品計画 15,000→16,000円
据置き B
(6349)小森コーポ 1,330→ 1,150円
[野村証券]
引下げ A→B
(2602)日清オイリオ 480→ 410円
引下げ A→B
(4063)信越化学 7,400→ 7,200円
[三菱UFJMS証券]
据置き A
(4548)生化学工業 4,000円
据置き B
(3593)ホギメディカル 5,260→ 4,950円
[みずほ証券]
引下げ A→B
(6013)オークマ 980→ 760円
※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価
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【4】兵法三十六計 **
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中国の民間においては「孫子」よりも「兵法三十六計」の方が幅広く流用されていると聞きます。
その兵法三十六計の第三十六計に「走為上(そういじょう)」とあり、意味は「走(に)ぐるを上(じょう)と為す」、つまり逃げるのが最善の策であるとしています。「三十六計逃げるに如かず」、「逃げるが勝ち」などとも言います。
もう少し具体的に説明しますと「勝算が無ければ、逃げるのが最善の策だ。逃げることは負けるのとは違う。勝ちではないが、負けるということでもない。全滅しては再起は計れず。兵力を温存し、次の機会に備えよ」となります。
ちなみに、三方ヶ原の戦いで武田信玄の大軍に惨敗し、わずかな手勢と共に浜松城に逃げ帰った徳川家康がとった戦略が兵法三十六計の第三十二計「空城計」であると言われます。
すでに野戦に敗れ、圧倒的に優勢な敵軍を相手に城に逃げ込んでも、最終的には補給線を断たれ降伏を余儀なくされます。そのような時、自軍が兵力で劣る場合の窮余の策として、敵将に自軍の戦闘能力を錯覚させるのが空城計。
優秀で用心深い指揮官ほど警戒心が強いことを利用した策で、三方ヶ原の戦いで大敗し、城に逃げ帰った家康は、敵軍を前に城門を開け放ち、敵を引き入れようとする構えを見せるのですが、武田方は謀を警戒して引き返してしまい、家康は死地を脱することができました。
ちなみに、家康が城に逃げ帰った際に絵師に描かせた自画像が、有名な「徳川家康三方ヶ原戦役画像」で通称「しかみ像」。苦渋の表情が描かれたこの絵を、家康は終生手元に置いて軽挙妄動・慢心の自戒としたそうです。
家康は三方ヶ原の戦いで全滅を免れたことによって、その後の働きが実を結び、結果として最大の力を有するに至ります。
「逃げるが勝ち」の故事を投資に活かすとすれば、旗色が悪い時は、踏み止まって傷口を広げるよりも、まずは資金温存が第一ということです。捲土重来、資金さえあれば巻き返しは可能です。