今から42年前の1972年(昭和47年)の本日10月28日、日中国交回復を記念して中国からパンダの「蘭蘭」(ランラン)と「康康」(カンカン)が上野動物園に来ました。パンダを見ようと日本全国が盛り上がり、公開後の1年間で入園者は900万人を突破しました。
2008年の本日には、日経平均株価がバブル後の最安値(大底)を記録。ザラ場中に一時6994円まで下落する場面がありました(同日の終値は7621円)。
ところで、秋も深まり、山も空も川もきれいで、おいしい食べ物がたくさんあります。それを象徴するかのような「秋味」という言葉があります。
秋、産卵のために河川に帰ってくるサケのことを、東北や北海道では「秋味」と呼びます。秋サケのことです。サケは主に春と秋に捕られますが、春に捕れるサケのことは「時知らず」といいます。方言や俗語を集めた江戸期の辞書「俚言集覧(りげんしゅうらん)」で、すでに「秋味、鮭(サケ)を云(い)う」とあります。
元々はアイヌ語で「秋の魚」という意味の「アキアチップ」にルーツをもち、これに「秋味」の字があてられたようです。アイヌ人のたんぱく源は主に鹿肉で、秋に捕れるおいしいサケは季節を感じるうれしい味だったに違いありません。サケは、和人(日本人)との貴重な交易品でもありました。
サケの卵で卵巣に入った状態のものが「筋子」(すじこ)。これを一粒づつばらしたものが「イクラ」ですが、温かいご飯にのせるその真っ赤なイクラもまた秋ならではの味です。四季それぞれの食材の味を楽しむことが出来る喜び、これは日本人ならではかもしれません。