日経平均は為替が支え

昨晩12日のNYは57ドルの反発。多少明るい経済指標が材料となったようだ。しかし水準は、最近の急落を少し戻した程度。日足では雲の下、MCDもRCIも下落、週足も雲の下、遅行線も雲の下限を破り、MACDのシグナルを切って下降、RCIは急落。月足は1月、3月の安値を結んだトレンドラインに達しており、1月を底にする長期上昇基調を維持できるかどうか正念場になってきている。月足のRCIは底をはっているので、これ以上の急落はないのではないかと期待しているが、投機マネーに支配された原油の異常な高騰が予測不能のリスクとなっている。60-70ドルがファンダメンタルズにもとづいた正常な価格といわれており、過剰流動性の影響であることは間違いない。

 しかし過剰流動性が商品市場の暴騰の原因であれば、政策当局は、アメリカは金利をこれ以上下げることはできない。さらに金融危機を回避するために、海外のマネーを金融機関の資本増強に注入してほしいという思惑から、ドルを支えるという政策当局の露骨な口先介入もあって、ドル円では、ドルは堅調を続けている。日足ではRCIが天井に達しているものの、基準線、転換線の上にあり、ドル高の流れは根強い。

日経平均は昨日は一昨日のNYの急落を受けて、294円もさげ13888と、14000円を割ってしまった。5月の安値を切るかどうかが当面の焦点であるが、日足のMACDも下げ、RCIも急降下しており、週足は基準線のところで何とかふんばっている形であるが、RCIが天井を打っており、3月からのもどしの局面が終わって、中期的にも調整に入る可能性が高い。とはいえ、繰り返し指摘しているように、3月で底をつけた月足RCIは上昇しており、NYダウよりは、下値は堅いと思われる。為替の動きが下げの場面で日経平均の下げを加速させたが、今度は為替の動きがNYよりは東京の傷を今のところは少し浅くしているということだろう。問題は日本の景気実態がかなり悪くなっていることだ。もし景気指標が本格的な後退を示し始めると、日経平均もさらにつらくなるだろう。
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