おおむね過去1万年以内に噴火したり、現在、活発な噴気を上げたりしている火山、いわゆる「活火山」は日本全国に110あります。
その中でも、火山防災のために重点的に監視や観測を行う必要があるとされる要注意火山が47あるとされ、今回の御嶽山もその一つです。
ちなみに以前は「活火山」の他に、噴火記録はあっても活動していない「休火山」、噴火記録がない「死火山」という分類がありましたが、数千年間活動せず死火山と分類されていた山が噴火した事例が相次いだことから現在は「休火山」や「死火山」といった分類はありません。
今回噴火した御嶽山は以前の分類ですと「死火山」でしたが、1979年に有史以来の大規模な水蒸気爆発を起こし、そのことが休火山や死火山という定義そのものを見直すきっかけの一つになったそうです。
今回の御嶽山の噴火はマグマの熱で水蒸気が熱せられて爆発する水蒸気爆発ですが、数年前に行われた調査で御嶽山は過去2万年の間に4回、マグマの放出を伴うマグマ噴火を起こしていることが明らかになっています。
ところで、地球が誕生してからの46億年を1年に例えてみますと、最初の原始生命が誕生したのは2月の終わり頃です。最古の哺乳類とされるネズミのようなアデロバシレウスが登場し恐竜時代が始まったのが12月13日で、12月25日に恐竜が全盛期を迎え、翌26日の午後8時頃に恐竜を含む多くの生物が絶滅したとされます。これがおよそ6550万年前です。
類人猿から分かれた最初の猿人が登場したのは12月31日の午前10時40分(700万年前)で、午後11時37分(20万年前)になってようやく我われ現生人類(ホモ・サピエンス)が出現します。キリスト降誕は、12月31日の午後11時59分46秒で、人類の歴史が始まったのは地球活動からみればつい最近のことです。
御嶽山では過去2万年間で4回のマグマ噴火があったとされますが、地球活動からみれば「ちょくちょく」と言える頻度なのかもしれません。
今日も朝から救助活動が行われていますが、登山者、行方不明者全員の一刻も早い下山と、一人でも多くの無事を祈るばかりです。
本日9月29日は「くる(9)ふ(2)く(9):来る福」の語呂合わせで「招き猫の日」となっています。千万両小判や大入り袋を持った招き猫が一般的ですが、何も待たない招き猫もいます。これは「機会を与えてくれるが、結果を約束するものではなく、与えられた機会を活せるかどうかは本人次第」という意味だそうです。