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【1】今日の相場 **
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◎日経平均
16310.64(+ 80.78)△0.50%
◎TOPIX
1337.30(+ 5.35)△0.40%
◎売買高概算 18億5339万株
◎売買代金概算 1兆7794億円
◎時価総額 476兆5531億円
◎値上り銘柄数 1035 ◎(年初来)新高値 171
◎値下り銘柄数 652 ◎(年初来)新安値 15
◎変わらず 136
◎騰落レシオ(25日)108.69%
◎カイリ率(日経平均)
25日線比+3.00%
75日線比+5.36%
◎為替
(対ドル) 109.59
(対ユーロ)139.05
◎出来高上位
1.みずほ <8411>
198.7円(+ 0.2円)100,712千株
2.ユニチカ <3103>
51円(± 0円) 85,255千株
3.蛇の目 <6445>
181円(± 0円) 68,213千株
4.熊谷組 <1861> 408円(+ 12円) 40,890千株
5.三菱UFJ<8306>
621.6円(- 3.6円) 34,968千株
◎売買代金上位
(円)
1.ソフトBK<9984>
7807円(- 93円) 88,152百万
2.トヨタ自 <7203>
6488円(+ 35円) 53,372百万
3.日経レバE<1570>
11670円(+ 110円) 44,158百万
4.ソニー <6758>
1959円(+ 60円) 33,115百万
5.ファナック<6954>
20040円(- 270円) 29,142百万
◆相場概況
外国証券の寄付前の注文状況・・・売り1500万株 買い1010万株
本日の東京マーケットは、日経平均株価が前週末比80円(0.50%)高の1万6310円で取引終了です。
週末のNYダウが167ドルの大幅高となり、円相場も1ドル=109.50円前後と円安方向で推移したことを好感して朝方から幅広い銘柄に買いが先行、寄付直後の9:03には上げ幅が114円となる場面がありました。本日から臨時国会が開かれ、安倍首相が所信表明演説で経済最優先で政権運営にあたる方針を示したことも支援材料となり、ほぼ終日高い水準での値動きとなっています。尚、今週は10月1日に日銀短観、2日に欧州中央銀行(ECB)理事会、3日に9月の米雇用統計の発表など重要イベントが控えています。売買代金は概算1兆7794億円、上海総合指数は9ポイント高の2357です。
業種別では、建設、機械、電機、空運、陸運などの上げが目立ちます。
個別銘柄では、重量・軽量シャッターともに国内首位の三和HDが14円高の785円と値を上げて年初来高値更新。オフィスビル向けの重量シャッターが首都圏再開発などを追い風に好調。円相場が1ドル=109円台後半と約6年1ヶ月ぶりの円安・ドル高水準となっており、北米など海外事業の業績拡大期待も加わって買いが入っています。
大日本印刷傘下で書店などを展開する丸善CHIが17円高の366円と値を上げて年初来高値更新。同社株は昨年もノーベル文学賞の受賞者が発表になる10月上旬に上昇しており、日本の作家、村上春樹さんの受賞期待から書店での売上げが増えるとの思惑から買いが入っています。世界最大規模のブックメーカー(賭け屋)、英ラドブロークスは24日までに10月に発表されるノーベル文学賞受賞者を予想するオッズを発表。村上氏は6倍で1番人気となっている模様です。
大型土木に強い熊谷組が12円高の408円、鉄建が5円高の516円、鹿島が8円高の533円、大成建が12円高の621円、清水建が17円高の869円、大豊建設が15円高の533円、特殊土木のライト工業が28円高の1033円となるなど建設・土木株が軒並み高。本日から臨時国会が開かれ、補正予算に対する思惑から物色の矛先が向かっています。
セラミックコンデンサー世界トップの村田製作所が4日連続高、325円高の1万2785円と連日で年初来高値更新。円安進行や同社製の部品が使用されている米アップル「iPhone6」の売れ行き好調なことから業績拡大を期待した買いが継続しています。
いすゞ自が22.5円高の1546円と値を上げて連日で年初来高値更新。米GMと小型商用車を共同開発すると発表。部品の共通化や共同購買でコストを下げ、米国とカナダを除く世界で販売するとしており、好感した買いが入っています。
その他、米ボーイングの中大型旅客機「787」の主翼部材を今年末から供給と報じられた日機装が36円高の1227円。グループの富山化学が開発したインフルエンザ薬をエボラ出血熱の患者に投与と報じられた富士フイルムが46.5円高の3447.5円。
三菱電機が29.5円高の1484.5円、アルプスが69円高の1892円、FAセンサーのキーエンスが20円高の4万8000円、検体検査機器・試薬のシスメックスが90円高の4400円といずれも年初来高値更新です。
本日の新高値銘柄は、奥村組、日本道路、大林道路、ライト工、丸善、ゼオン、富士フイルム、三和HD、JUKI、ミネベア、東芝、三菱電機、日本電産、アルプス、キーエンス、シスメックス、村田製作、IHI、いすゞ、マツダ、JAL、日本空港ビル・・・等々です。
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【2】主な材料 **
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・円、対ドル一時109円75銭 6年1カ月ぶり安値
・9月の中小企業DI、6カ月ぶりにプラス 増税後初
・スパークス、経営提案型の投信 個人向けとしては初
・積水化学、フィルム型次世代太陽電池 室内でも発電
・トヨタ、8月の国内生産1割減 海外生産は過去最高
・第一三共、抗がん剤開発の米バイオベンチャーを買収
・ワークマン、社員の平均年収を100万円引き上げへ
・住友商事、今期配当を未定に 従来は50円配を予想
・香港、民主派が幹線道路を占拠 繁華街でも座り込み
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【3】主な投資判断 **
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[ドイツ証券]
据置き A
(1605)国際帝石 2,190円
[UBS証券]
据置き A
(2782)セリア 5,000円
[JPモルガン証券]
新 規 A
(4768)大塚商会 5,500円
新 規 A
(9433)KDDI 6,900円
新 規 A
(9719)SCSK 3,600円
[野村証券]
据置き A
(7203)トヨタ自動車 8,800→ 9,400円
[三菱UFJMS証券]
据置き A
(8036)日立ハイテク 3,500→ 3,600円
引下げ B→C
(9842)アークランドサカ 1,980→ 2,030円
[みずほ証券]
引下げ A→B
(3593)ホギメディカル 6,500→ 5,900円
[大和証券]
据置き 2
(7270)富士重工 3,300→ 3,900円
※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価
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【4】TANKAN **
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鉱工業生産指数や住宅着工件数などの経済指標は数値という客観的なデータをのみを使って算出されますが、日銀短観(全国企業短期経済観測調査)は、売上高や設備投資額といったデータとともに、数値になりにくい企業(経営者もしくは担当者)の景況感や期待といったマインドも調査しています。
具体的には、金融機関を除く全国の資本金2千万円以上の民間企業から約1万社、金融機関から約200社が選ばれ(原則固定)、各項目(下記)の現状と先行きについてアンケート方式で調査しています。
判断項目:業況、国内での製商品・サービスの需給、海外での製商品需給、製商品在庫水準、製商品の流通在庫水準、販売価格、仕入れ価格、生産・営業用設備、雇用人員、資金繰り、金融機関の貸出態度、借入金利水準、コマーシャル・ペーパーの発行環境等
四半期項目:雇用者数、手元流動性比率等
年度計画:事業計画の前提となっている想定為替レート(大企業製造業)、売上高、経常利益、売上高経常利益率、当期純利益、設備投資額、ソフトウェア投資額、土地投資額等
その他:新卒採用計画(6、12月調査のみ)
判断項目について基本的には「良い(良くなる)」「悪い(悪くなる)」で答えてもらい、「良い」と思う企業の割合から「悪い」と思う割合の企業の割合を差し引いて「DI(ディー・アイ):ディフュージョン・インデックス」として算出しています。
DIがプラスなら現状や先行きについての明るい・楽観的な見方が多いということであり、逆にマイナスなら現状や先行きについての見通しが暗いと判断されます。なお、マイナスが続いても前回に比べマイナス幅が縮小した場合には景気が改善しつつあることを示唆し、プラス幅の縮小は景気が悪くなりつつあることを意味します。
日銀短観の最大の注目点は、業況判断DIを企業の規模・業種別に調査したもので、中でも大企業製造業についての業況判断DIが注目材料となります。
もう一つの注目ポイントは、企業の売上・収益計画と設備投資計画を調査している点で、これらについて企業の規模別・業種別の今後の計画が分かり、規模別・業種別に先行きの収益動向や設備投資動向を予測する上で大変参考になります。また、事業計画の前提となっている想定為替レートをヒアリングしている点も要注目です。
尚、日銀短観は調査結果の回収から発表までの期間が短く速報性の点でも優れており、金融政策の判断材料の一つで、海外でも「TANKAN」の名称で知られています。