1-1 株式投資の本といえば

yuhsanさん
yuhsanさん


本屋さんの株のコーナーには、夢と不安が並んでいます。


「100万円の資金を1年間で1億にした主婦…」と夢の話があるかと思えば、
「40年働いた退職金を株で失くして生活保護…」と不安にさせます。


いったい株とは、天使なのでしょうか、それとも悪魔なのでしょうか。


これらの本も、よく読んでみると、「夢」は再現性のないおとぎ話のようなもので、「悪魔」もそうならないために、といった但し書き付きです。本の内容が事実であったとしても、どうしてこんなに極端な事例で、読者の興味を引こうとするのでしょうか。話としては面白いかもしれませんが、これから株式投資を始めようとしている人にとっては、株式投資の本質を理解できるものではありません。


もうひとつ、本の世界では、カリスマとか、プロという言葉がよく使われています。「投資のプロが教える銘柄選びのコツ」、とか「カリスマ投資家が教える投資法」といった表題がついています。投資の世界でのプロやカリスマという肩書きは、すべて過去の実績に与えられたもので、投資環境が変化する未来に向かって、肩書きがどれだけ役に立つのか疑問です。


しかもその多くは、株式取引を仲介する側に立っていた人たちで占められ、会社から報酬を受け取り、会社の看板、組織、資金を運用するサラリーマンのプロたちです。彼らが会社を離れ、自己資金を運用して生計を立てて、ほんとうに暮らしてゆけるのでしょうか。


株で成功した人は、数え切れないほどいる中で、その成功談は、みなそれぞれ異なっています。その中の少数が、プロやカリスマになったからといって、その人たちの投資法がそのまま将来に向かって再現されるかどうか……。簡単ではないことにすぐ気がつきます。


株式投資は、予測ができない将来の成果を取り合うゲームの要素を持っています。もし、絶対に儲かる銘柄や手法があったなら、すべての人がそれに参加し、買い手ばかりで売り手のいない取引になってしまいます。これでは市場は成り立ちません。


過去の成果や軌跡が、そのまま将来に向かって延長しないところが、株式相場なのです。チャート理論でも同じことがいえます。難しい言葉や、いわゆる秘法と称するものを使って、明日の相場を予想しても、これらの用法はほとんど開示されていて、多くの人がそれを利用しています。そうなると、方法とは反対の売買をして儲ける人もでてきます。秘法を信じた人が大損をすることにもなりかねません。


誰にも、明日のことは分かりません。そこには、プロもカリスマもいないのです。
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皆さんおはようございます。


以上が、私の著書(ためる ふやす あそぶ 波乗り投資法)の第一部第1話を「コピペ」したものです。全部で17回にわたりますので、明日から11月末まで続きます。興味がございましたらぜひご覧ください。「一話完結」となっていますので、興味のない部分は読み飛ばしても、前の部分を参照する必要はありません。


ただ、昨日「ついに山が動いた」というテーマでも触れましたが、私としては「影の声」をどう表現するかが問題です。無料の情報が氾濫する中、少なくともお金を払ってみていただく以上、「ただの情報」にない本音の部分を多くしなければなりません。


おそらく読者にとって、最も価値のある情報は、「どうやったら儲かるか」、もっと端的にいえば「短期間で儲かる株はなにか」となります。そのために著者は、必死になって情報を集めたり、秘策・秘術の研究に没頭したりします。でもこれほど、むなしいことはありません。


というのも、相場は、買う人と売る人がいて始めて成り立つからです。情報も、秘策・秘術も、株を売る人がいるから価値があるのです。皆が皆、同じ情報と秘策・秘術を持ったら、相場は成立しないのです。明日のことは分からないから、株式市場が成り立っているともいえます。


影の声のボリュームをもっと上げるならば、株式投資はギャンブルで、ゲームをする人は、儲かるところに群がります。ルーレットで、「次は赤」といって「赤」を出すディーラーに賭け、その通りになったらチップを渡します。チップを貰うためにディーラーは努力しますが、最後は会社の利益になるように、プレイヤーから大金を巻き上げて終わりにします。このディーラーは、別の台でまた同じことをやりますので失業はしません。


いくらいってもきりがありません。株の本質を議論するのは、面白いかもしれませんが、結果はすぐ出ます。いくら理論的に説得力があり、相手を打ち負かしても、儲からなくてはなんにもなりません。むしろ、その理論を実行して損を出しても、なんの「おとがめ」のないところに問題があります。儲かっている人の裏には、損をしている人が、その何倍もいるということを忘れないようにしたいものです。


短期間に儲かる銘柄を当てるよりも、その銘柄をどのように発掘するのかを知るほうが、結果的に儲かるのです。私はそう信じています。


そのための投資法を理解していただきたいと思い、あえて無料で私の投資法を公開いたしました。(影の声:儲からないけど、宣伝のため仕方ないか!)




6件のコメントがあります
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yuhsanさん

渡り鳥かめ吉さん

こんにちは


「波乗り投資法」をご覧いただき、結構なご意見いただきありがとうございました。

私も、ときどき渡り鳥かめ吉さんの「日記」を拝見しています。怖そうなお面のロゴですが、大変貴重なご意見に接しています。

おっしゃる通り、日本最大の株式投資のSNSですが、中身のない「日記」が多く、今の株式投資が置かれている位置が、こんなものかと残念に思っております。

昔やっていた掲示板のほうが、落書きも多かったのですが、参加者の質が高かったように思われます。これも年寄りのぼやきなのでしょうか。

私にとって株は、ある意味私の人生を支えてくれたものなのです。この喜びを、少しでも多くの人に知ってもらおうとしているのですが……。

コメントありがとうございました。




こんにちは。

初めてコメントします。

直近の書き込みを読んで、遡ってきました。

投資の本質について平易にまとめていらっしゃる。

素晴らしいと思います。

 

みん株は限られた顔ぶれがいつも同じようなことを

書き込んでるのであまり読んでいません。

上から目線の評論家、チャート分析解説、デイトレ自慢には興味がありません。

でも全体が強気か弱気かを知るには参考になります。

 

そんな中であなた様の日記は投資する者、

特に初心者は読んで置くべきものと思います。

昨今、少しの資金があれば投資で簡単にもうかる、

チャート分析でなんとかなるなんて甘い考えが目につきます。

 

実際は痛い思いを重ねて、自分なりの何かを見つければ

投資を長く楽しめると思っています。

波乗り投資法は経験者ならうなずけることばかりです。

でも初心者にはどこまで理解できるか。

理解できる人が生き残るということなんでしょうね。

投資の基本を手間暇かけて記事にしていただく貴方様に感謝します。

 

yuhsanさん

おちゃちゃさん

こんにちは


そうなんですよ!

苦労してためたお金には価値があります。

若いときに苦労して貯めた10万円は、40年後のいまでは、1,000万円の価値があります。

先日NHKで、子供が貧乏のため、栄養失調になっているような番組を作っていました。

母子家庭でお母さんだけが働いて、17歳の息子と小学生の児童は、1日100円程度の食費しかなく、友達が食べているのをうらやましそうに見ていました。

お母さんだけが、生活保護も受けずにがんばっているのに、高校生の息子はバイトもしてないようでした。

どうも、製作の意図が分からず、コメンテーターも司会者も、なにをいわんとしているのか、理解に苦しみます。

飽食で、肥満児対策に苦慮している一方で、栄養失調に悩んでいる人もいるということをいいたいのでしょうが。

じゃどうしたらいいのか、提案もなく、後味の悪さだけが残る番組です。

話が脱線しましたが、苦労すると、本当にお金のありがたさが分かります。

そしてそのときは、誰も助けてくれないのだということもよく分かりました。

えへへ……、「テント生活も考えるほど」苦労したんですよ。





楽しみです

yuhsanさんのこういった日記はずっと読んできましたが

いかんせん、忘れるし、当時心に響かなかったことも今読むと

わかるようになってるかもしれないので

本当に楽しみです


最近つくづく思うんですが

まず、20代や若い時に死に物狂いで

「分母を増やせ」 が大事かなぁって思ったりします


お金は寂しがり屋、あるところによってきます

分母が大きいと、雪だるま式に増えていきますよね

そして、ある程度たまると、リスクをはって増やせっ

それが、すぎると守りながら増やせと(笑)

まさしく、yuhsan さんさんのおっしゃる通りです


しかし・・・テント生活ですか?

ほんと~??? 怪しい~(;一_一) 

yuhsanさん

kazuma37さん

おはようございます


kazuma37さんの日記は、私もよく拝見しています。相当の経験と理論家であられることもよく存じております。

そのような方から、コメントをいただきまことに光栄です。

コメントを通じて、私の本が少しでもお役に立てるように改めてゆきます。

どうかこれからも、ご覧ただきますよう願っております。



kazuma37さん
こんにちは 
 
は興味があるので最後まで読ませていただきます。
株を本気で始めようとした日、書店が開くのを待って専門雑誌を購入しました。
当時は光通信だとかソフトバンクなどの記事が満載でした。
今思えは曲がり屋で有名な先生の記事を鵜呑みにして痛い目にあった記憶だけ残っています。
それ以来、株関係の書籍は買っていません!
チャンスを逃したり遠回りしているのかもしれませんが、無料の情報だけで未だにやっています。
今回をきっかけに買うようになるかもしれませんね…
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