ユリウスさんのブログ

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ケネディ大統領の有名な演説  -お手本があった?-

 
 丸山孝男著「アメリカの大統領はなぜジョークを言うのか」を面白がって読んでいたら、こんな大発見?をした。
アメリカの知識人にとっては、常識なのかも知れませんが、翔年にとっては驚きでした。

 ケネディ大統領の就任演説はアメリカ国民だけでなく世界中の人々を魅了した。中でも、この一節は世代をこえて支持された。

 .Ask not what your country can do for you -- ask what can do for your country
(国が諸君に何ができるかを問い給うな。諸君が国に何ができるかを問いたまえ)

 今読んでも、リーダーがここまで率直に国民に正しいことを呼びかけている事実に対して身が引き締まります。我が国においては、近年ますます「国が子育て支援をしてくれない」、「国が先行きの不安を解消してくれない」、「国が〇〇をしてくれないから、生きていけない」など、『くれない合唱団』の大合唱が大きく響き渡っています。
 そういう要求に票欲しさに「ハイ、これもあげましょう」、「ハイ、ハイ、ごもっとも、これも、あれも致しましょう。それも差し上げましょう」とやったのが民主党の政治(特に鳩山、菅政権)でした。こんな政治家ばかりでは、絶対に日本がよくならないということに、うすうす国民が気がついて政権をひっくり返したのは本当に良かった。

 さて、話が脱線しました。ケネディの有名な演説には、6代前の第29代ウォーレン G. ハーディングのこんなお手本?があったのです。

 .We must have a citizenship less concerned about what the government can do for it and more anxiios about what it can do for nation
(政府が自分達のために何をしてくれるかは気にするな。自分達が国のために何ができるかを気にかけよ。これがあるべき市民の姿なのだ)

 国民にとって何と耳の痛い演説であることか。一国のトップともなれば、耳に痛かろうが、痛くなかろうが、必用なことは率直に国民に訴えなければリーダー失格なのだと思う。

 そう言えばハーディング大統領の二代後の第31代フーバー大統領の演説にはこんな正論もあった。アメリカの政治家のみならず、世界の政治家が心に留めておいていただきたい言葉です。

When there is a lack of honor in government, the morals of the whole people are poisoned.
(政治に誠実さが欠けていれば、全国民の道徳も毒される)

 世界の政治リーダーを見回す時、誠実さの資質が欠けているように見える人物も何人かいますね。国民が選挙でリーダーをすげ返られる制度を持つ民主主義国家はまだ救いがありますが、独裁国家では国民は浮かばれません。ソ連の共産党政権がゴルバチョフのペレストロイカによって崩壊に導かれたように、先覚者の登場か、永い永い歴史の審判(矛盾が一杯現実化する)を待つしかないのでしょうか?


 
 すみません。ちょっと、話が息苦しくなりました。本当かどうか知りませんが、スターリンの言葉で締めくくります。

 It is not true that I am surrounded by yes-men. When I say no everybody says no.
(私がイエスマンに囲まれているというのは本当ではない。私がノーと言えば、みんながノーと言う)




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