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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
17013.87(- 97.55)▼0.57%
□ナスダック
4552.29(- 40.00)▼0.87%
□S&P500
1988.44(- 13.10)▼0.65%
□ダウ輸送株
8514.67(- 59.52)▼0.69%
□半導体株(SOX)
646.49(- 6.01)▼0.92%
□NY原油先物(10月限)
92.75(+ 0.09)
□NY 金先物(12月限)
1248.50(- 5.80)
□バルチック海運指数
1197 (+31)
□為替
(対ドル)106.21
(対ユーロ)137.41
□CME日経225先物
15670(- 80)※大証比
9日のNY株式市場は、早期利上げへの懸念などで軟調な展開となりました。
この日も材料に乏しい中、ウクライナ情勢やスコットランドの独立を巡る不透明感などから積極的な商いが手控えられ、利上げ時期の前倒しへの懸念が相場の重石となりました。
米連邦公開市場委員会(FOMC)を来週に控えて金融政策の先行きに関してナーバスになっているところへ、サンフランシスコ連銀の研究者がレポートで、市場は金融当局よりも低金利が長期化すると見ている可能性があることを示唆したことから、早期利上げへの懸念が強まりました。
アップルは予定どおり新製品を発表しましたが、相場への影響は限定的で主要指数は引けにかけてやや下げ幅を拡大しています。ダウは続落し、8月22日以来、約3週間ぶりの安値。ナスダックは3営業日ぶりに反落です。
S&P業種別指数は全10業種が下落。公益、通信、金融、一般消費財などが下落率上位となっています。
個別銘柄では、アップルは小幅安で取引を終了。4.7インチ画面の「アイフォーン6」、大画面5.5インチの「アイフォーン6プラス」、腕時計型の「アップルウォッチ」を発表し、日米などで19日からの発売開始をアナウンスしました。同時に発表されたモバイル決算サービスの「アップルペイ」を評価してアップル株は上げ幅を拡大する場面がありましたが引けにかけて値を消しています。
アイフォーン6への対抗で自社開発のスマホの大幅値引きを発表したアマゾンが下落。不正アクセスによる顧客情報の流出を正式に発表したホームデポが売られ、アリババの上場計画を材料に前日上昇したヤフーは反落しました。資本規制が強化されるとの見方を背景に金融株が軒並み安。
利上げ時期の前倒し観測で長期金利が上昇したことから、配当利回りで買われることが多い電力などの公益株や通信株の下落も目立ちました。8月の世界の既存店売上高が減少したマクドナルドも下げています。一方、食品大手ノゼネラル・ミルズによる買収が明らかになった自然食品のアニーズが急伸しまし
た。
ダウ構成銘柄では、ユナイテッドヘルス、マイクロソフト、コカコーラ、ウォルマート、ボーイング、ユナイテッド・テクノロジーズの5銘柄が上昇した一方、ホームデポ、マクドナルド、ゴールドマン・サックス、JPモルガン、ベライゾンなどが下げています。
NY原油先物は小幅ながら4営業日ぶり反発。ドル相場と逆行性のある金先物は引き続き軟調に推移し、6月4日以来、約3カ月ぶりの安値水準で取引を終了しました。バルチック海運指数(BDI)は4営業日続伸です。
CME日経225先物は、円建て、ドル建てともに15670(大証比80円安)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは、前日比97ドル安の1万7013ドルと2日連続で値下がりしています。
シカゴ日経平均先物は1万5670円と昨日の東京市場の日経平均株価1万5749円と比べて80円ほど安い水準となっています。
今朝6:28の円相場は、対ドルで1ドル=106円21銭前後(昨日16:00台は106円32銭)で推移しています。一時1ドル=106円47銭までドル高・円安が進行する場面がありました。
対ユーロは1ユーロ=137円41銭前後(同136円93銭)と円安が進行しています。
NY原油は小幅高、前日比0.09ドル高の1バレル=92.75ドルと4日ぶりに上昇しています。
NY金価格は、前日比5.8ドル安の1トロイオンス=1248.5ドルと2日連続で値下がりしています。終値ベースで6月4日以来、約3ヵ月ぶりに1250ドルを割り込んでいます。サンフランシスコ連銀銀行が8日公表した調査リポートを受け、早期利上げ観測を嫌気した売りが出ています。
米アップルは昨日、新型スマートフォン(スマホ)「iPhone(アイフォーン)」2種類と腕時計型のウエアラブル端末、「アップルウオッチ」を発表しています。新型スマホ「iPhone6」と「6プラス」は、日米などで19日に発売します。12日から予約受け付けとなります。
昨日の日経平均株価は、前日比44円高の1万5749円と2日連続で上昇しています。
東証が昨日発表した9月5日時点の信用取引残高(東京・名古屋2市場合計)は、買い残が2週ぶりに減少し、前週比214億円減の2兆7749億円となっています。
一方、売り残は4週連続で増加し、前週比81億円増の6494億円となっています。信用倍率は前回(8月29日時点)の4.69倍から4.27倍に改善しています。
昨日発表の8月の工作機械受注額・速報値は、前年同月比35.6%増の1282億1600万円と11ヵ月連続で前年同月を上回っています。自動車や航空機、金型など幅広い業種で需要が拡大しています。
本日は、8:50に7月の機械受注が発表されます。民間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」の受注額は事前予想で前月比4.0%増(6月は8.8%増)となっています。2ヵ月連続で増加する見通しです。
14:00に資源エネルギー庁から9月8日時点の給油所の石油製品価格が発表されます。9月1日時点のレギュラーガソリンの全国平均価格は前週(8月25日時点)と比べ0.6円安い1リットル当たり167.8円と7週連続で値下がりしています。7週前(169.9円)からは2.1円低下しています。
海外では、韓国市場(秋夕)休場。世界経済フォーラム夏季ダボス会議(~12日、中国・天津)などが予定されています。
◆主なニュース
・耕作放棄地の課税強化、農地集約を促進 固定資産税
・国家戦略特区、まず2市認定 追加の規制緩和が課題
・日銀、初のマイナス金利 短期国債オペ、損失覚悟で
・アップル新iPhone大きく薄く、日米19日発売
・ヨーカ堂、パート出身を正社員に登用 管理職候補に
・マクドナルド25%減収 8月既存店、落ち込み最大
・ニコン、医療ベンチャーに300億円 新事業を育成
・東芝、四日市で次世代半導体の新棟起工式 利益重視
・ファストリ会長「売上高2兆5000億円を目指す」
・花王、タイに第2工場 日用品生産、東南ア投資倍増
・米ファンド、見返り最高に 未公開企業から資金回収
◆経済指標等
・機械受注(7月、内閣府)
・企業物価指数(8月、日銀)
・産業機械受注額(7月、日本産業機械工業会)
・中古車登録台数(8月、自販連)
・米卸売在庫(7月)
・米卸売売上高(7月)
・米石油在庫統計(週間)
◆その他
・主な決算
ドクターシーラボ(4924:海洋性コラーゲン主成分化粧品)
・TPP交渉、都内で日米事務レベル協議
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【3】心に残る名言 **
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幸福というものは受けるべきもので、
求めるべき性質のものではない。
求めて得られるものは幸福にあらずして快楽なり。
志賀 直哉(小説家)