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【1】NY市況 **
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□ダウ工業株
17111.42(- 25.94)▼0.15%
□ナスダック
4592.29(+ 9.39)△0.20%
□S&P500
2001.54(- 6.17)▼0.31%
□ダウ輸送株
8574.19(- 27.61)▼0.32%
□半導体株(SOX)
652.50(+ 1.26)△0.19%
□NY原油先物(10月限)
92.66(- 0.63)
□NY 金先物(12月限)
1254.30(-13.00)
□バルチック海運指数
1166 (+11)
□為替
(対ドル)106.04
(対ユーロ)136.73
□CME日経225先物
15805(+ 85)※大証比
週明け8日のNY株式市場は、材料に乏しい中、利益確定の売りで軟調に推移しました。
先週まで主要指数は高値を追う動きでしたが、この日は手掛かり材料に乏しい中で目先の利益を確定する動きで軟調な展開を強いられました。中国の8月の貿易収支で輸入が予想外の減少となり、同国の景気の先行き不透明感が強まったことや、スコットランドの独立を巡る動きも不透明要因として相場の重石となりました。
下値も限定的で方向感なくもみ合った後、ダウとS&P500は小反落で取引を終了。一方、グーグルやフェイスブックなどハイテクセクターの大型株の上昇が寄与しナスダック指数は小幅ながら続伸しました。
S&P業種別指数では、テクノロジーとヘルスケアがしっかり。一方、エネルギー、公益、通信、生活必需品などの下げが顕著でした。
個別銘柄では、アイルランドの格安航空のライアンエアと大型受注契約を交わしたボーイングが上昇。中国の電子商取引最大手アリババ集団の上場計画を受け主要株主のヤフーが大幅上昇。トヨタとの新たな提携の可能性が伝わった電気次自動車のテスラ・モーターズも堅調でした。
一方、原油相場の下落でエクソンモービルやシェブロンなどのエネルギー株が下落。中国景気の先行き懸念などもあってBHPビリトンやアルコアなどの素材株の下落も目立ちました。アナリストが投資判断を引き下げた自動車のフォードが売られ、利益見通しが市場予想に届かなかった食品のキャンベルスープも下落。家電事業の分離を発表したゼネラル・エレクトリック(GE)はプラスで始まったものの買いが続かず前週末終値付近で取引を終了しました。
ダウ構成銘柄では、ボーイング、マイクロソフト、インテル、ビザ、スリーエム、ゴールドマン・サックスなどが上昇した一方、エクソンモービル、ウォルマート、デュポン、シェブロン、ホームデポなどが下げています。
NY原油先物は3営業日続落。中国の8月の貿易収支で輸入が予想外の減少となったことから内需の弱さが意識され、同国の景気の先行き不透明感を背景に売りが優勢となりました。終値としては1月14日以来、およそ8カ月ぶりの安値水準で取引終了です。金先物は反落。為替市場でドルが上昇し、ドル相場と逆の動きになりやすい金は売られ、6月9日以来、3カ月ぶりの安値水準で取引を終了しました。バルチック海運指数(BDI)は3営業日続伸です。
CME日経225先物は、円建て、ドル建てともに15805(大証比85円高)で取引を終了しました。
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【2】主な注目材料とニュース **
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☆注目材料
昨晩のNYダウは、前週末比25ドル安の1万7111ドルとなっています。
シカゴ日経平均先物は1万5805円と昨日の東京市場の日経平均株価1万5705円と比べて100円高い水準となっています。
= NY円、106円台 =
今朝6:32の円相場は、対ドルで1ドル=106円05銭前後(昨日16:00台は105円12銭)と大幅な円安に振れています。一時1ドル=106円09銭を付け、08年10月3日以来、約5年11ヵ月ぶりの円安・ドル高水準となっています。
スコットランド独立巡る不透明感や米国の金利上昇などを背景に、日米金利差拡大からドル高・円安の動きとなっています。
対ユーロも1ユーロ=136円74銭前後(同135円95銭)と円安に振れています。
NY原油は3日連続安、前週末比0.63ドル安の1バレル=92.66ドルとなっています。終値ベースで1月14日以来、約8ヵ月ぶりの安値水準となっています。昨日発表された8月の中国貿易統計で、輸入が2ヵ月連続で減少したことを受け、中国の景気低迷から原油需要が伸び悩むとの観測を背景に、原油に売りが出ています。
NY金価格は、前週末比13.0ドル安の1トロイオンス=1254.9ドルとなっています。終値ベースで6月9日以来、約3ヵ月ぶりの安値水準となっています。
昨日の日経平均株価は、前週末比36円高の1万5705円と3日ぶりに1万5700円台に乗せています。
= 7月旅行収支、3ヵ月ぶり黒字 =
訪日外国人が日本国内で使う金額から、日本人旅行者が海外で支払う金額を差し引いた7月の旅行収支は34億円の黒字となっています。黒字は比較できる1996年以降で、今年4月(177億円)に続いて2回目となります。
ビザの発給要件の緩和により訪日外国人が急増しています。一方、日本人の海外旅行者は円安による旅行商品の値上がりなどで減少しており、旅行収支の黒字が中長期的に定着する兆しが出ています。
本日は、15:00に8月の工作機械受注・速報値が発表されます。7月の同・確報値は前年同月比37.7%増の1278億2100万円と10ヵ月連続で前年同月実績を上回っています。うち内需は30.6%増の427億7400万円と13ヵ月連続で増加。外需は41.5%増の850億4700万円と9ヵ月連続で増加しています。
本日から2日間、環太平洋経済連携協定(TPP)交渉で日米が事務レベル協議を行います(都内)。
その他、8:50に日銀金融政策決定会合議事要旨(8月7・8日開催分)、14:00に8月の消費動向調査の発表などが予定されています。
海外では、本日は香港市場(中秋節振替)と韓国市場(秋夕)が休場となります。今晩は米アップルが特別イベントを開催します。今回は新型スマートフォン「iPhone」の発表が予想されています。また、同時に腕時計型のウエアラブル端末「iWatch」の発表も期待されています。
◆主なニュース
・商社、通販拡大で物流インフラ整備 伊藤忠は1千億円
・成田空港、国内線も利用料徴収 1人往復800円程度
・非正規から正社員、100万人 企業が人材を囲い込み
・川崎汽船、1千億円発注 大型コンテナ船10隻を導入
・テスラ、自動運転システムを自社開発 一部採用3年後
・専門店、開発力で明暗 ニトリ営業最高、しまむら減益
・スマホゲーム、内容を簡単録画 サイバーがソフト開発
・五洋建設、シンガポールで大型病院を受注 960億円
・神鋼環境、ミドリムシの量産技術を確立 増殖速度2倍
・大成建設、コンクリCO2を8割削減 年内にも実用化
・スコットランド独立の賛否が伯仲 通貨・財政に不安も
◆経済指標等
・マネーストック(8月、日銀)
・日銀金融政策決定会合の議事要旨(8月7~8日開催分)
・第3次産業活動指数(7月、経産省)
・消費動向調査(8月、内閣府)
・携帯電話国内出荷実績(7月、電子情報技術産業協会)
・工作機械受注額(8月速報値、日本工作機械工業会)
・米チェーンストア売上高(週間)
◆その他
・主な決算
東建コーポ(1766:賃貸住宅経営の提案から仲介まで一貫)
イハラケミ(4989:クミアイ化学へ農薬原体を供給)
・TPP交渉、都内で日米事務レベル協議(明日まで)
・米アップルの新製品発表会
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【3】心に残る名言 **
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落ち着け。
人を恨んで自分をダメにするな。
ヘルベルト・フォン・カラヤン (オーストリア指揮者)