旧暦8月15日の今日は十五夜のお月様でいわゆる「仲秋の名月」です。
関東地方はあいにくの空模様で月を観ることは叶いませんが、夜空を見上げてまん丸お月様を思い浮かべるようなことも「仲秋の名月」のならではのことです。
ところで、同じ1994年7月上場で銘柄コートが並ぶ2銘柄が、それぞれの話題で関心を引いています。
一つは、グランドスラム(4大大会)でアジア人として初めて決勝のコートに立つ錦織選手とスポンサー契約をしているファーストリテイリング(9983)。そしてもう一つは、出資先の中国の電子商取引最大手アリババ集団の新規公開(IPO)が史上最大規模となりそうなソフトバンク(9984)です。
アリババが上場時に調達する資金の額は最大で約243億ドル(約2兆5500億円)程度になる見通しで、2012年にフェイスブックが上場した際の資金調達額160億ドルや2010年に再上場を果たしたゼネラル・モーターズ(GM)の約201億ドルを大きく上回り、2010年に香港と上海に上場した中国農業銀行の約221億ドルを超え、史上最大規模のIPOになる可能性があります
また、仮条件(1株あたり60~66ドル)の上限で計算した場合の時価総額は1626億ドル(約17兆円)で、シティグループやアマゾン・ドットコムの時価総額(5日時点)を凌ぎます。
アリババのEC事業は、個人や小規模事業者などが商品を販売する「タオババ」とブランド企業などが出店する「Tモール」が主軸となっており、アリババの通販事業の年間取扱額は約28兆円で、楽天の約1兆7000億円は言うに及ばず、アマゾン・ドットコムとイーベイを合算した額をも上回ります。
ちなみに、ソフトバンクの孫社長は2000年に中国を訪れ、現地のベンチャー企業20社のトップと会談した中で1社だけ、経営者と会って即断即決で投資を決めたのがアリババだったそうです。
ソフトバンクはアリババ株を7億9774万株(6月末時点の発行済み株式数の34%)持つ筆頭株主であり、公開価格の仮条件から算出した資産価値は約5兆0200億円~約5兆5200億円に達します。ソフトバンクの保有するアリババ株の簿価は1311億円(3月末時点)ですので、アリババ株の含み益は5兆円前後に達する見込みです。
時価総額9兆1586億円(本日時点)のソフトバンクの財布が5兆円の資産で膨らむことの意味は、積極的なM&Aで知られる同社にとって小さくありません。
日本中が注目するテニスの全米オープンの決勝は日本時間明日の午前6時開始で、明日の午前中には結果が判明する見通しです。※試合はWOWOWの独占中継。