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【1】今日の相場 **
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◎日経平均
15705.11(+ 36.43)△0.23%
◎TOPIX
1298.64(+ 5.43)△0.42%
◎売買高概算 17億7744万株
◎売買代金概算 1兆5240億円
◎時価総額 463兆0332億円
◎値上り銘柄数 1272 ◎(年初来)新高値 97
◎値下り銘柄数 455 ◎(年初来)新安値 15
◎変わらず 96
◎騰落レシオ(25日)113.32%
◎カイリ率(日経平均)
25日線比+1.86%
75日線比+2.80%
◎為替
(対ドル) 105.12
(対ユーロ)135.95
◎出来高上位
1.みずほ <8411>
202.4円(+ 0.7円) 72,831千株
2.ユニチカ <3103>
46円(- 1円) 61,828千株
3.熊谷組 <1861>
414円(+ 17円) 50,196千株
4.神戸鋼 <5406>
177円(+ 6円) 44,213千株
5.三住建 <1821>
139円(+ 4円) 42,095千株
◎売買代金上位(円)
1.ソフトBK<9984>
7628円(+ 160円) 72,483百万
2.トヨタ自 <7203>
6107円(- 8円) 30,101百万
3.日経レバE<1570>
10720円(+ 30円) 26,947百万
4.ファナック<6954>
18660円(+ 230円) 23,571百万
5.熊谷組 <1861>
414円(+ 17円) 20,368百万
◆相場概況
外国証券の寄付前の注文状況・・・売り740万株 買い930万株
本日の東京マーケットは、日経平均株価が前週末比36円(0.23%)高の1万5705円で取引終了です。週末のNYダウが67ドル高、円相場も1ドル=105.10円前後で落ち着いた値動きとなっていることを好感して朝方から買いが先行。ただ、内閣府が発表した4~6月期のGDP改定値が前期比年率7.1%減と速報値から下方修正され、加えて設備投資や個人消費も下方修正されるなど景気の先行きに対する警戒感が意識され、上値を買い上がる動きは限定的。本日は上海などアジア地域が休場とあって手掛かり材料にも乏しく、ほぼ終日小高い水準での値動きとなっています。売買代金は概算1兆5240億円、上海市場は中秋節で休場です。
業種別では、建設、機械、銀行、鉄鋼、商社などが高いです。
個別銘柄では、テニスの錦織圭選手が全米オープン男子シングルスで日本人選手として初めて決勝に進出。これを受けて、本日もテニス関連が軒並み高。9日の決勝試合を独占中継するWOWOWは310円高の4700円、生中継を見るために契約の問い合わせが急増している模様です。
テニス用品も手掛けるスポーツ用品大手のヨネックスはストップ高となる150円高の1080円となり、錦織選手の活躍とともにここまで7日連続高。錦織選手が所属する日清食HDも30円高の5720円と値を上げています。尚、錦織選手やジョコビッチ選手とスポンサー契約を結び、錦織選手が着ているポロシャツのレプリカがほぼ完売となっているファーストリテイリングは5日連続高の後とあって本日は75円安の3万3960円です。
医学生物学研究所がストップ高、100円高の602円となっています。デング熱の原因となるウイルスの増殖を抑える抗体の開発に成功したと発表。今後治療薬の開発に乗り出す考えで、医薬品会社などと提携して実用化を目指すとしており、将来的な収益拡大への期待から買いが集まっています。尚、治療薬の実用化には5~6年以上かかるとの見通しです。
市光工業がストップ高で50円高の247円。複数のカメラを統合制御して全方位の視界に潜む危険をドライバーに知らせる全方位視認システム「オムニアイズ」を自動走行システムの基幹技術として提案しており、自動走行関連として買いが集まっています。
その他、11月にかけての補正予算を含めた景気対策期待から土木中堅の若築建設が23円高の205円と12%の上昇、土木主体の老舗で防災関連に強い飛島建設が20円高の242円、関西を地盤に全国展開する中堅ゼネコン淺沼組が12円高の179円と値を上げ、アパレル向け工業用ミシン世界1位のJUKIが28円高の331円と9%を超える上昇、トヨタグループなど優良顧客の情報活用ツールに実績のあるシーイーシーが117円高の927円と値を飛ばしています。
本日の新高値銘柄は、飛島建、鹿島、佐田建、若築建、福田組、味の素、信越化学、戸田工、WOWOW、三谷セキサン、JUKI、東京エレク、ゴールドウイン、東京ガス・・・等々です。
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【2】主な材料 **
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・生鮮品の「機能性表示」来春解禁にらみ商品開発進む
・4~6月期の実質GDP、年率7.1%減に下方修正
・8月の街角景気、現状判断4カ月ぶり悪化 悪天候で
・7月の経常収支2カ月ぶり黒字 1~7月累計は赤字
・デング熱、国内の感染患者が80人に 重症化はなし
・イオン、手薄だった九州北部地盤の食品スーパー買収
・九電工、今期純利益を過去最高の76億円に上方修正
・8月の中国貿易統計、輸出9.4%増 輸入2.4%減
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【3】主な投資判断 **
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[ドイツ証券]
引上げ B→A
(9433)KDDI 8,000円
[クレディS証券]
引上げ B→A
(5406)神戸製鋼 145→ 210円
[野村証券]
据置き A
(8036)日立ハイテク 2,969→ 3,517円
[SMBC日興証券]
据置き A
(1802)大林組 830→ 900円
据置き A
(1812)鹿島 530→ 630円
据置き A
(6724)セイコーエプソン 3,800→ 6,200円
据置き B
(1801)大成建設 600→ 680円
[みずほ証券]
据置き A
(6923)スタンレー電気 2,700→ 2,860円
据置き A
(5423)東京製鉄 690→ 750円
引下げ A→B
(7276)小糸製作 2,600→ 2,900円
[大和証券]
新 規 2(6361)荏原 800円
※3段階評価はA~C、5段階評価は1~5にて表記
※投資判断を再開した場合は新規と記載
※価格は各証券会社が判断する妥当株価
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【4】信用取引と信用残 その3 **
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取組みの良し悪しを判断するには、信用残における買い残と売り残の比率を示す「貸借倍率」を見ます。
大まかに言って、貸借倍率が2倍以下であれば取組みが接近した状態であり、貸借倍率が1倍以下(買い残よりも売り残のほうが多い状態)であれば、好取組を材料に株価が上昇するケースもあります。
スケールの大きな相場になりますと、上昇過程で大きな押し目を入れ、その動きに慌てた買い方が売り返済を急ぐことで買い残が減少、なおかつ新規の売り建て玉が増えることで結果的に再度取組み妙味が増し、そこから次ぎの上昇ステージに突入するようなケースがあります。昔から大きな仕手戦というのは信用取引の仕組みを利用して繰り広げられてきました。
押し目(上昇過程で一旦下落する動き)における上記のような信用残の変化と株価の動きを「振るい落とし」と言い、天井をつけたかのように見えることでカラ売りが増加し、(次の段階では売り方の買い戻しとそれを期待する強気の買いで)その後の上昇に弾みがつけば、そのカラ売り増加を「カラ売りをくわえ込む」などと表現します。
多勢に付いたものの、期日までに利喰いのチャンスがなかった、あるいは欲張ってチャンスを逃した、または機敏な損切りができずに期日まで持たされた場合、皆が投げ売りしている安いところを皆と同じように売らざるをえなくなったり、あるいは売り方が敗走(損切りの買い戻し)している高いところを同じように買い戻すハメにならないとも限りません。
相場である限り、大なり小なりどこかで反対の動きが生じることは必然であり、特に信用取引の場合は深追いは禁物です。極端な例では、売り残が多かった銘柄が、売り方の買い戻しで連日のストップ高を演じ、その直後に破たんしたというケースもあります。
買い残と売り残の増減にはその時々の特殊な事情による場合もあり、数式のように「1+1=2」とならないことのほうが多い、それが相場です。画一的な見方ばかりではなく、広い視野で相場を捉える必要があります。